












AIモデルまたはアプリケーションを標的とする侵害を報告した組織は20%超
2026年08月26日

日本IBMは、「2026年データ侵害のコストに関する調査レポート」日本語版を公開しました。本調査によると、悪意あるデータ侵害の4件に1件がAIを活用した攻撃によるもので、前年比で56%増加したことが明らかになりました。また、こうした侵害の平均コストは600万ドルで、世界平均の侵害コスト499万ドルを約100万ドル上回りました。
これらの攻撃は主にディープフェイクによるなりすましやAIを活用したマルウェアで構成されており、データ侵害の経済性を大きく変えています。攻撃の実行はより迅速かつ低コストになっている一方で、侵害の検知や修復にかかるコストは増加し続けています。セキュリティー・オペレーション全体でAIや自動化技術を活用している企業は、侵害コストを平均で約200万ドル削減しましたが、依然として4社に1社はこれらのテクノロジーを導入していません。
攻撃は数千ドル規模で実行できる一方、侵害対応には数百万ドルのコストがかかるという不均衡が拡大しており、サイバー・リスクの経済性を根本から変えつつあります。
フロンティアAIによる脅威が企業の早期対応を促進
組織は、インシデント発生後ではなく、将来のリスクに備えて行動を始めています。米調査会社Ponemon Instituteが実施した追加調査によると、高度なフロンティアAIによるサイバー攻撃能力を認識した後、85%の組織がセキュリティー投資を増やす予定であると回答しました。一方、実際に侵害を経験した後にセキュリティー投資を増やす予定と回答した組織は64%でした。
しかし、攻撃者が最も速く行動している領域では依然としてギャップが残っています。脅威検知や封じ込めにエージェントを活用している組織は50%を超えていますが、脆弱性管理にエージェントを活用している組織は18%にとどまり、AIによって脆弱性が悪用されるまでの時間が短縮される中でも既知の脆弱性が放置されています。また、組織の4分の3が、フロンティアAIによる脅威を受けてセキュリティー・オペレーションにおけるエージェント活用方法の見直しを進めていると回答しました。
IBM Security Software担当バイス・プレジデントのスジャ・ヴィスウェサン(Suja Viswesan)は、次のように述べています。「変化しているのはサイバー攻撃の経済性です。AIによって攻撃はより速く、より低コストになり、同時に侵害対応コストは上昇し続けています。組織が脅威の発見から修復までに長い時間を要する場合、その不均衡は直接的に侵害コストとして表れます。今求められているのは、その遅れをなくすことです。修復を開発ワークフローに組み込み、実行時のアイデンティティーを保護し、攻撃者と同じスピードでリスクに対処することが重要です」
重要インフラ分野で高まるAI主導型リスク
本調査で報告されたAI主導型攻撃の大半(62%)は重要インフラ分野を標的としており、特に金融サービス業界とエネルギー業界で集中して発生しました。その結果、金融サービス業界の侵害コストは平均630万ドル、エネルギー業界では平均520万ドルとなりました。こうした業界への攻撃集中は、経済、サプライ・チェーン、社会インフラ全体に連鎖的な影響を及ぼすリスクを高めています。
主な調査結果
本調査は、米調査会社Ponemon Instituteが実施し、IBMが資金提供および分析を行ったもので、2025年3月から2026年2月までの間に世界の602組織が経験したデータ侵害に基づいています。また、追加調査は2026年5月に実施され、「データ侵害のコストに関する調査」に参加した602組織のうち456組織が回答しました。そのうち78%(356組織)は、Mythosなどの高度なフロンティアAIモデルに関する最近の報告を認識していると回答しました。
「2026年データ侵害のコストに関する調査レポート」の日本語版は、こちらからダウンロードいただけます。
本資料は、2026年7月29日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳をもとにしています。原文はこちらを参照ください。
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