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- サントリーBF、自販機を「推し活」の販路に。年3倍成長、IPビジネスと好相性のわけ

国内だけでも3兆円規模にまで成長してきたともいわれるキャラクターIP市場。
人気IPとコラボした商品開発やコラボカフェなどのようなIPの世界観を体験するコンテンツなど、あらゆる企業が「推し活」をビジネスに組み込もうとしている。
そんななか、飲料大手・サントリーでは自社のアセットである「自動販売機」のアセット・ノウハウを生かし、IP需要の取り込みを狙っている。
自販機で「推し活」2026年は売り上げ数十億円に

「飲料という身近なものを通じて『推し』とつながる体験に、新しい事業の可能性がある」
サントリービバレッジ&フード(サントリーBF)戦略企画本部の高橋大樹課長はそう話す。
サントリーBFでは、2023年からオリジナルラベル缶サービス「TAG-LIVE! LABEL」を法人向けサービスとして提供してきた。
同サービスでは、専用のラベルレス缶に独自デザインしたキャラクターやアーティストなどIPのオリジナルラベルを貼り付けることで「オリジナル缶」を製造。同社が持つ自動販売機でサントリーの既存飲料と併売したり、ラベル缶専用自動販売機で販売したりしている。
2023年にサービスを開始すると、推し活ブームも背景に2024年以来毎年3倍ペースで売り上げが増加。2026年度の売り上げは数十億円規模になる見通しだという。
2カ月で21万本の実績も

急成長の背景には、IP市場特有の構造的な問題もあるのではないかと高橋さんは指摘する。
IP市場では、日々膨大な数のコンテンツが生まれている一方で、大量生産が前提になるグッズビジネスでは人気IP以外は在庫リスクにさらされ、最低ロットの制約も重くなかなか成立しにくい。グッズの企画には1年近くかかることもあり、必ずしも人気が最大のタイミングで商品を投入できるわけでもない。
TAG-LIVE! LABELでは、商品化にかかる期間は1日、最小ロットは1ケース(24本)と参入障壁は低い。

旬のコンテンツをすぐに商品化できるリードタイムの短さや、自動販売機という日常の導線上で販売できる立地の強さなどがヒットの要因となった。「既存の飲料自販機では考えられないほど売り上げることもある」(高橋さん)と、期待度は高い。実際、2024年11〜12月に販売したK-POPアイドル「Stray Kids」とのコラボ缶は、2カ月で21万本を売り上げた。
今ではパルコやマルイ、イオンモールなどの商業施設への展開も含めて、設置カ所は併売型の自動販売機で5000カ所、専用自動販売機は400カ所。コラボしたIP数は200以上にのぼる。イベントやライブなどに合わせて期間限定で設置するなど、需要に応じて展開できる点も強みだ。
実際、4月25日〜7月20日に横浜市・横浜スカイビルで開催されている「おぱんちゅうさぎ」のクリエイター「可哀想に!」氏の期間限定展では、会場内にオリジナルラベル缶を販売する専用自動販売機が設置されていた。
なお、商品の補充やメンテナンスは、既存の自販機事業とほとんど変わらないため、これまで培ってきた製造能力や物流システムがそのまま生かせる。推し活で度々課題となる「転売問題」についても、「売り切れても翌日には補充できる。お客様が求める限り供給し続けられるので、転売性は低い」(高橋さん)と大きな課題にはならないと見る。

























