- BUSINESS INSIDER
- サイエンス
- AIの使い方次第であなたの認知能力は失われる…思考力を磨くのか、思考を外部に委ねるのか

- 著名なAI研究者は、多くの人が思考力を弱めるAIの使い方をしていると言う。
- ヴィヴィアン・ミンの実験で、AIを自身の考えに対して疑問を投げかけ、改善するために使っている人はごく少数であることがわかった。
- 彼女は、ユーザーは「ハイブリッド型知能」を採用すべきであり、さもなければ長期的には認知機能低下のリスクがあると語っている。
あなたはAIを思考のために使っているだろうか?あるいは、自分の代わりに考えさせるために使っているだろうか?
メタサイエンス研究グループであるPossibility Instituteのチーフサイエンティストで、AIと教育にかかわるSocos Labsの創業者でもあるヴィヴィアン・ミン(Vivienne Ming)は、このテクノロジーによって人は2つのグループに分けられると話す。1つは、より深く思考するためにAIを使うグループでごく少数が当てはまり、もう1つは思考を少なくするためにAIを使うグループで大半はこちらだ。
「圧倒的な傾向は代替だ」と、ミンはロンドンで行われたBusiness Insiderのインタビューで語った。多くの人は、推論を深めるためにAIを使うのではなく、「外部委託」しているというのだ。
ミンはAIを思考を高めるために使う人と、AIに思考を任せる人の間で広がる認知的な隔たりが広がりつつあるとしている。
コーディングから執筆、分析まで、職場中でAIツールが利用されるなか、AI研究者たちはこのテクノロジーへの過剰な依存は、認知能力や自らで考える力を鈍らせる可能性があると警告している。
そのリスクはすでに現れつつある。3月上旬、AnthropicのClaudeがダウンした際、一部の開発者は仕事を続けることに苦労した。それは、AIなしでのルーチンのタスクが突然難しく感じられたからだ。
生産のための摩擦
AIによる認知能力への影響を調べるため、ミンは2025年、夏の後半から秋まで実験を行った。カリフォルニア大学バークレー校の39人と、サンフランシスコベイエリアの33人を含む学生を3人1グループにし、自分たちだけで、あるいはAIシステムを使って、ポリマーケットのデータで現実世界のイベントについて予測させた。
その結果、90~95%の参加者は2つのグループに当てはまったという。答えを出すためにAIに頼ったグループと、自分たちの仮説を評価するためにAIを使ったグループだ。
そして残りの5~10%の少数は、ミンが「サイボーグ」と呼んだ、異なるアプローチを取った。
答えを出すためにAIを頼るのではなく、考えを探り、推論に挑み、問題を前進させるため、AIをコラボレーターとして使い、AIはデータや反論を提供した。
ミンが「生産のための摩擦」と表現したプロセスが生まれたのだ。
「彼らはAIに異議を唱え、AIに『正しい理由ではなく、間違っている理由を教えて』と語りかけた」とミンは説明した。
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