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- SpaceXはIPO後、いつ主要指数や人気ETFに組み入れられるのか?

- スペースXが株式公開を行う予定であり、史上最大のIPOになると見込まれている。
- インデックス投資家はエクスポージャーを得られる可能性があるが、そのタイミングとウェイトは各インデックスのルールによって異なる。
- この歴史的なIPOを前に、多くのインデックスが組み入れ基準を変更済み、または変更を検討している。
スペースXが株式公開に踏み切る。評価額は最大2兆ドル(約310兆円、1ドル=155円換算:以下同)、調達額は最大750億ドル(約11.6兆円)に達する見通しで、史上最大のIPOとなる見込みだ。
この評価額により、スペースXは世界で最も価値ある企業の一角に躍り出ることになる。同社株の取得を望む投資家にとっても、そうでない投資家にとっても、この株式公開は注目すべき重要なイベントだ。
「史上最大のIPOが、これまでの同規模案件と比べて、最速でパッシブ運用のポートフォリオに組み込まれようとしている」と、フォーカスト・ウェルス・マネジメント(Focused Wealth Management)のインベストメント・マネージャー、ジェイコブ・フリードマン(Jacob Friedman)は述べている。
スペースXの巨大評価額と「フロート問題」
主要インデックスへのスペースXの影響を理解する上で鍵となるのは、IPOの規模の大きさだ。同社は株式公開において500億〜750億ドルの資金調達を目指していると報じられており、これによりスペースXの評価額は1兆7500億〜2兆ドルに達する見通しだ。
第二の重要な要素は、フロート(float)、すなわち公開市場で売買可能な株式数だ。
複数のインデックスは、ロックアップ制限の対象となるインサイダーや初期投資家の保有分を含む全発行済み株式ではなく、浮動株調整後の時価総額ウェイトを採用している。
「公開浮動株が多い企業は、株式が広く売買可能であるため、一般的に安定性と流動性が高い」とピーク・フレームワークス(Peak Frameworks)は説明。「その一方、浮動株が少ない企業は、株価のボラティリティが高まる可能性がある」と付け加えた。
フリードマンは、スペースXにはフロート(流通株式)の問題があると指摘した。「スペースXの低いフロートは、インデックス投資家にとって最大の変数だ」。最近報じられた詳細を踏まえると、同社が1兆7500億ドル(約271兆円)の評価額で500億ドル(約7.8兆円)を調達した場合の公開フロートは2.86%、2兆ドルの評価額で750億ドルを調達した場合は3.75%となる。インサイダーや初期投資家が市場で株式を売却するにつれてフロートは拡大する可能性があるが、それでも市場で取引可能な株式数は比較的少ない水準にとどまる見込みだ。
比較すると、米国の大型株企業の多くは株式の80%以上をフロートとして公開している。ビッグテックの中では、マイクロソフト(Microsoft)が総株式の約99.97%、エヌビディア(Nvidia)が約95.8%をフロートとして公開している。
一部のインデックスは、ロックアップされた株式を除外することで取引可能な市場をより正確に反映するため、浮動株時価総額加重方式を採用している。
「主要インデックス間のフロート、算出方法、タイミングの違いにより、類似したファンドを保有していると思っている2人の投資家が、スペースXへの実際のエクスポージャーで大きく異なる結果を得ることになる」と、この投資の専門家は指摘した。
エクスポージャーを求めているにせよ、避けたいと思っているにせよ、スペースXの株式が主要インデックスおよびそれを追跡する人気ETFに組み入れられる時期について解説する。
CRSP トータル・マーケット(VTI)とCRSP グロース(VUG)
CRSPトータル・マーケット指数は、時価総額や取引所を問わず、米国の投資可能な株式市場のほぼ100%を追跡する。
CRSPラージキャップ・グロース指数は、各取引所における米国グロース株のパフォーマンスを追跡し、トータル・マーケット指数の累積時価総額の上位85%をカバーする。
この2つのインデックスは、ティッカーシンボル「VTI」で取引されるバンガード・トータル・ストック・マーケットETFと、ティッカーシンボル「VUG」で取引されるバンガード・グロースETFによって計測される。
最近のルール変更:CRSPは4月下旬に算出方法を変更し、従来の公開フロート最低基準をより柔軟なものとし、代替的な流動性スクリーニング指標を考慮するようにした。この変更により、スペースXが組み入れ対象となった。
時期:CRSPインデックスは、IPO後5日間の取引を経て、適格なIPO銘柄を組み入れることができる「ファストトラック・ルール」により、スペースXのIPO後に最初に組み入れるインデックスになると見込まれている。スペースXは上場から1週間以内にトータル・マーケット・インデックスへ組み入れられる可能性がある。
ウェイト:スペースXは、CRSPトータル・マーケット指数で0.07%〜0.11%、CRSPラージキャップ・グロース指数で0.17%〜0.26%のウェイトを持つと予測されている。指数ウェイトはフロート調整済みであるため、株式の全体指数に占めるウェイトは低いフロートによって制限される。
ナスダック100(QQQ)
ナスダック100は、ナスダック上場の非金融企業上位100社を追跡する指数である。
この指数は、ティッカーシンボル「QQQ」で取引されるインベスコQQQトラストなどのETFのベンチマークとして機能している。
最近のルール変更:ナスダック100は、5月1日に発効した大型IPOを対象とする指数採用の新たな「ファストエントリー」制度を設けるルール変更を正式に決定した。事情に詳しい関係者の話として、スペースXが主要株価指数への早期採用を認めるよう指数プロバイダーに働きかけていると報じられている。
時期:ファストエントリー制度により、新規上場企業は15営業日でナスダック100に採用される可能性がある。ルール変更前は、指数採用の検討まで最長1年待つ必要があった。
ウェイト:スペースXは、ナスダック100において0.47%〜0.70%のウェイトを持つと見込まれている。ナスダック100はフロート調整を行っていない。
ラッセル1000(IWB)およびラッセル1000グロース(IWF)
ラッセル1000はラッセル3000指数の上位1000銘柄を追跡し、ラッセル1000グロースは成長株への集中的なエクスポージャーを提供する。
ルール変更の可能性:ラッセル1000は最近、IPO採用フレームワークに関するルール変更案についての協議を実施した。変更案は、指数採用の迅速化と当初の限定的なフリーフロートへの対応に重点を置いている。
時期:スペースXは9月にラッセル1000への組み入れが見込まれている。だが、ルール変更に関する協議の進展次第では早まる可能性もある。ティッカーシンボル「SPCX」は12月の見直しでラッセル1000グロース指数に追加される見通しだ。
ウェイト:現行ルールのもとでは、スペースXのラッセル1000における構成比率は0.08%〜0.12%、ラッセル1000グロース指数では0.16%〜0.24%になると予想される。
S&P 500(SPY)
S&P 500は米国で取引される上位500社を対象とし、S&P 500グロース指数はその中の成長企業を追跡する。
SPY、VOO、IVVなどのETFがS&P 500に連動している。SPYG、VOOG、IVWは、この広範な指数に連動する人気ETFの一部だ。
ルール変更の可能性:S&P 500の指数組み入れルールは、スペースXのような超大型IPOがルール変更を正当化するかどうかを検討するため、4月30日時点で正式な見直しの対象となっている。
現行ルールでは、上場から1年間の公開取引実績、4四半期連続のGAAP基準での黒字、および最低時価総額227億ドルが求められる。改正案では、必要な取引期間が半分に短縮され、4四半期連続黒字の要件(スペースXの組み入れにとって大きな障壁)が免除される。
見直し期間は5月28日まで続き、新ルール案はスペースXのIPO予定日に先立つ6月8日に発効する予定だ。
時期:新ルールが施行された場合、スペースXは2027年3月に指数へ組み入れられる見通しだ。ルールが変更されない場合は2027年半ばになるとみられる。
ウェイト:新ルールが施行され、上場から6カ月後に指数へ組み入れられた場合、スペースXの構成比率は0.08%〜0.12%になる可能性がある。
ピーク・フレームワークス(Peak Frameworks)のレポートは、「一点留意すべきは、この計算がIPO時点のデータを使用しているが、実際のS&P 500への組み入れは改正案のもとでもIPOから少なくとも6カ月後、現行ルールではさらに遅くなる」と指摘している。
これが実現した時点では、一部のロックアップ契約が期限切れとなり、スペースXの浮動株が改善され、S&P 500が浮動株調整型であることから、その組み入れ比率にも影響を与える可能性がある。
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