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- アンカー初の文字起こしレコーダー「Soundcore Work」を試す。話者識別の精度と使い勝手の良さが光る

AIボイスレコーダーが新たな製品カテゴリーとして存在感を高めている。録音した音声を文字起こしし、要約まで済ませてくれることで、会議や取材の後処理を大きく減らせるからだ。
こうした注目を集めるカテゴリーに、バッテリーやイヤホンを展開しているアンカー(Anker)が参入した。
アンカーの「Soundcore Work」は、本体約10g(公称値)の小型設計に、AIによる文字起こし・要約機能を組み合わせた1台だ。実際に使ってみると、目立ったのは機能の多さ以上に、録音のしやすさや持ち運びやすさといった、日常的な使い勝手のよさだった。
Soundcore Work
- メーカー:アンカー
- 直販価格:2万4990円(税込)
- 発売時期:2026年3月
本体と充電ケースが分かれるギミックがユニーク

Soundcore Workのマイク本体は約10g、直径約23mm、厚さ13mmのコンパクトサイズ。側面にボタン、天面にセンサーを備え、裏面の磁石で衣服の襟や胸ポケットに装着できる。ワイシャツにつけてもかさばらず、カジュアルすぎない見た目は、商談や会議の場でも違和感がない。
付属の充電ケースは、完全ワイヤレスイヤホンのケースに近い感覚で持ち歩けるコンパクトさだ。本体と充電ケースは強力な磁石で固定されるため、手元で録音する場面は充電ケースに装着したまま使い、距離が開く相手との会話では本体だけ話者に近づける、といった柔軟な使い方ができる。

充電ケースの底面にも磁石があり、MagSafe対応のスマートフォンにそのまま貼り付けて持ち運べる。非対応機種も、付属のマグネットリングステッカーを使えば同様に装着可能。録音中も移動中も、置き場所に困りにくい。

バッテリー持続時間(公称値)は本体単体で最大8時間、充電ケース併用で最大32時間の連続録音に対応する。
数字だけ見るとやや短めに感じるが、会議や取材でスポット的に録音するような使い方であれば、バッテリー残量を気にする場面は少なかった。約10分の充電で最大2時間の録音が可能な急速充電にも対応しており、出かける直前に少し充電するだけでカバーできる場面も多い。

本体・充電ケースともにIPX4(生活防水)に対応し、装着時に急な雨が降っても安心だ。アップルの「探す」機能もサポートしており、iPhoneユーザーなら紛失リスクにも備えられる。
「話者識別」の精度の高さが印象に残った

Soundcore Workは本体にマイクを2基搭載し、最大5m先の音声まで集音できる。コンパクトな本体を話者に近づけやすいという利点も加わり、録音した音声は全体的にクリアな印象だ。AIボイスレコーダーは音質が必要最低限にとどまる製品もあるなかで、実用的な水準を十分クリアしていると思う。
録音の開始と終了は側面のボタンで行う。ボタンはやや深めのストロークで設計されており、うっかり触れただけで録音が止まるといった誤操作が起きにくい。録音中は本体のLEDライトが点灯するため、録音できているかどうかが一目でわかる。
録音中に本体天面をダブルタップすると、文字起こし・要約時に自動でハイライトされる機能もある。重要な発言を後から拾い直す手間が省けるのは、会議の多いビジネスパーソンには重宝する機能だ。

文字起こしと要約はスマートフォンのSoundcoreアプリから行う。また、PCブラウザからも文字起こしや要約データにアクセスできる。
文字起こしの精度は全体的に良好で、専門用語を拾いきれない場面はあるものの、会話の内容を理解するには十分。特に印象に残ったのは話者識別の精度だ。複数人の会議でも、誰が何を話したかをかなり明確に記録してくれた。

要約は、30種類以上のテンプレートから用途に合ったものを選べる。会話内容をAIが自動判別して最適なフォーマットを適用する「インテリジェント識別」も利用可能だ。インテリジェント識別モードで生成した要約は、議事録のたたき台としては、そのまま共有しても大きな違和感のないレベルに仕上がっていた。
なお、音声や要約・文字起こしのデータは、Soundcoreアプリから他のアプリへ共有したり、リンク共有や個別エクスポートにも対応している。
無料プランでもある程度は使えるサブスク設計

Soundcore Workには月間の文字起こし可能時間や機能が異なるサブスクリプションが用意されている。
無料の「Starter Plan」では文字起こしが月間300分まで使えるが、「Pro Plan」(年額1万5980円・月額2680円、いずれも税込)は月間1200分、「Unlimited Plan」(年額3万8980円、税込)は無制限となる。
複数ファイルを要約する「まとめ要約」と、文字起こし内容への質問機能「Ask AI」は有料のPro Plan・Unlimited限定だ。
一方、無料プランでも30種類以上の要約テンプレートを使うことができ、対応言語は日本語を含む150言語以上。また、話者識別、共有・エクスポートも利用できる。月間300分は1回1時間の会議なら月5回分に相当し、週1〜2回程度の利用であれば無料プランでも十分まかなえる計算だ。
加えて、有料プランに加入せずに文字起こし時間だけを追加購入できる「文字起こしパッケージ」(120分・税込480円〜)もあるため、使用頻度に応じて柔軟な選択ができる。
頻繁に使う人や、まとめ要約・Ask AI機能まで活用したい人には有料プラン加入が向く。一方で、本体を購入するだけでも、議事録作成の補助ツールとしては十分実用的だ。録音のしやすさ、持ち運びやすさ、文字起こしの精度を踏まえると、この価格帯のAIボイスレコーダーとして有力な選択肢のひとつといえる。
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