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- 岡山に日本法人を持つ、謎の「スマートグラス米国企業」が10年赤字続きでも“問題ない”理由……調達600億円超のディープテック

創業から30年近く、億単位の赤字を続けながらも、市場で走り続けるディープテック・米ベンチャーがある。しかもその企業は、岡山県に日本法人の拠点をもち、国内法人は20年近く活動している。
その会社とは、米ナスダックに上場する産業用スマートグラスの老舗、ビュージックス(Vuzix)だ。同社は創業以来、資金調達を巧みに繰り返しながら、走り続けている。
「スマートグラス」分野は今、「iPhoneの次にくるデバイス」の有力候補として、にわかに熱を帯びている。日本上陸が決定したメタ(旧Facebook)の「Ray-Ban Meta」がヒットを飛ばし、中国のXrealやアリババも低価格なAIグラスを投入、アップルのOBエンジニアが創業したEven Realitiesは洗練されたデザインでオフィスワーカーの関心を集めている。
過酷なスタートアップ市場で、ビュージックスが創業来30年近くにわたって取り続けてきた独自のポジションは、競合たちとは「戦わない」こと。日本では考えられない「規格外のディープテック企業」の戦い方を取材した。
創業28年、上場来「赤字続き」でも走り続けられる理由

ビュージックスは1997年創業。この会社の財務状況は、日本のビジネス感覚からすれば「なぜ今も存在できているのか」と首をかしげるほどの数字が並ぶ。
「当社の売上高は10億円程度ですが、投資家から集めた資本金は600億円を超えています。よく『売上と資本金のケタが逆じゃないか』と驚かれますね」(ビュージックスの日本法人代表である藤井慶一郎氏)
公開情報から、直近の2025年度(会計年度)の業績を見てみよう。
売上高:630万ドル(約9億円)
純損失:3230万ドル(約47億円)
直近でも売上高の約5倍の赤字を出しながら、会社は存続している。しかも、これは単年度の話ではない。2024年度の純損失は倍以上の7300万ドルで、さらに実は2013年のナスダック上場以降一度も「通期黒字」になっていない。


























