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- ボート、防空壕、銀行金庫室…世界で最もユニークな14の書店を見てみよう

- 銀行の金庫室や旧防空壕など、世界には思いがけない場所に建てられた書店がある。
- 建築様式や周囲の環境がもたらす美しさで、人々を魅了し続けている書店も少なくない。
- ヨーロッパには、数世紀にわたる長い歴史を持つ書店も存在する。
同じ書店は世界に二つとないが、そのアイデンティティにおいて際立った独自性を放つ店が世界には存在する。
オランダ・マーストリヒトの築700年の教会を使った「ボックハンデル・ドミニカネン(Boekhandel Dominicanen)」のように、驚くような場所に建てられた書店もある。かつての銀行や自動車ディーラーの跡地など、意外な場所に居を構えた店も少なくない。
そして、ヨーロッパに多く見られる、物語に満ちた歴史を持つ書店もある。パリではセーヌ川沿いに古書商が軒を連ね、アーネスト・ヘミングウェイ(Ernest Hemingway)やF・スコット・フィッツジェラルド(F. Scott Fitzgerald)といった文豪たちが足を運んだ店もある。
その歴史、建築、そして驚きの立地で名を馳せる、世界で最もユニークな書店を見ていこう。
「パディ・フィールド書店」は、中国・福建省厦地村の水田地帯にたたずむ廃屋の中にある

800年を超える歴史を持つ中国・福建省の厦地村(Xiadi)には、60棟もの朽ちかけた廃屋が現存する。書店を含むこれらの建物は取り壊されることなく、ボランティアの手によって修復されてきた。もともとの建物の構造として残っているのは、外側の版築(土を突き固めて作る伝統工法)の壁だけだ。
店内には7500冊超の書籍が並び、水田と村を一望できるカフェも併設されている

中国・南京発の独立系書店チェーン「リブレリ・アヴァン・ギャルド」が運営するこの書店は、古代の村落、農村教育、農耕文明といったテーマに充填を置いた幅広い品揃えを誇る。
パディ・フィールド書店では、年間を通じてアート展示や演劇の公演、ライブ音楽イベントといった催しも開催されている。
ロンドンのこの船は「ワード・オン・ザ・ウォーター」という水上書店に生まれ変わった

アメリカの旅行メディア、アトラス・オブスキュラ(Atlas Obscura)によると、同店はリージェンツ運河に浮かぶ1920年代のオランダ製バージ船(平底荷船)で営業している。
パディ・スクリーチ(Paddy Screech)氏、ジョナサン・プリベット(Jonathan Privett)氏、ステファン・ショーダ(Stephane Chaudat)氏の3人が始めた同店は当初、運河の規制によって場所を転々としていた。しかし、市民の強い要望によって書店は永続的な係留場所が与えられた。
冬の間、船内は寒さをしのぐ格好の避難所になる

店内には、カルト的人気を誇る古典から現代のベストセラーまで、幅広い書籍が並ぶ。
ブエノスアイレスの「エル・アテネオ・グランド・スプレンディッド」は、歴史ある劇場の中にある

コンデナスト・トラベラー(Condé Nast Traveler)によると、「グラン・スプレンディッド劇場(Teatro Gran Splendid)」は1919年の開業以来、舞台芸術の劇場、映画館を経て、現在は書店として使われている。
建物には、赤い緞帳(どんちょう)がかかった舞台、ボックス席、バルコニーなど、建設当初の建築や装飾の多くがいまなお残されている。
書店になる前、この建物は取り壊しの危機に瀕していた

アルゼンチンの書店・出版関連企業グループ、グルポ・イルサ(Grupo Ilhsa)が2000年に賃貸契約を結び、解体の危機に瀕していたこの建物を救った。劇場としての音楽的ルーツも完全に失われたわけではなく、店内ではピアニストによるライブ演奏がたびたび行われている。
グランド・スプレンディッドは2019年、ナショナル・ジオグラフィック(National Geographic)によって「世界で最も美しい書店」に選ばれた。
ロサンゼルスの「ザ・ラスト・ブックストア」の建物は元銀行。かつて札束が積まれていた場所には現在、本の山が築かれている

店内は「探索すること」を前提に設計されている。書棚は店内の至るところにランダムに配置され、ハードカバーの一部は著者別ではなく色別に並べられている。傷んだ古本は、さまざまな形に積み上げられて、アートのようになっている。
都市・カルチャーメディアのタイムアウト(Time Out)によると、この書店は世界で最もインスタグラムに投稿された書店だという。
銀行時代の建築の面影があちこちに残されている

大理石の柱や高い天井といった意匠が、訪れる人の目を引く。注意深く探せば、かつての銀行の金庫室を見つけるだろう……ただし、いまそこに納められているのは現金ではなく本だ。
カナダ・ブリティッシュコロンビア州の大型独立系書店「マンローズ・ブックス」も、銀行だった建物を店舗にしている

60年以上前、カナダ・ブリティッシュコロンビア州のビクトリアに開業したマンローズ・ブックスは、ノーベル文学賞作家のアリス・マンロー(Alice Munro)氏と彼女の夫が創業した書店だ。同店によると、店舗の建物はもともと、カナダのメガバンク、ロイヤルバンク・オブ・カナダの支店として設計されたものだという。
世界最大の独立系書店の称号を持つのは、オレゴン州ポートランドの「パウエルズ・ブックス」かもしれない

パウエルズ・ブックスはオレゴン州最大の都市・ポートランドとその周辺地域に複数の店舗を展開している。なかでもひときわ目を引くのは、近日開催イベントを告知する映画館風の電飾看板を掲げた旗艦店だ。
1979年にオープンしたこの店は、かつて自動車ディーラーの店舗だった建物を利用している。
同店は世界最大の独立系書店を自負しており、USAトゥデイ(USA Today)やCNNから「世界最高の書店」の1つにも選ばれている。
旗艦店は 1ブロック全体を占める4階建ての建物だ

パウエルズ・ブックスによると、「シティ・オブ・ブックス(The City of Books)」の愛称で知られるこの旗艦店は、50万冊を超える書籍を取り揃えているという。
店内はジャンル別に色分けされた部屋があり、3500以上ものテーマ別コーナーが設けられている。また、学校や各種団体向けのツアーも実施している。
ベネチアの「リブレリア・アクア・アルタ」は、世界でも数少ない「長靴が必要になるかもしれない」書店だ

ウェブメディアのアトラス・オブスキュラ(Atlas Obscura)によると、店名は「高潮の書店」を意味するという。
ベネチアの運河の頻繁な氾濫から書籍を守るため、リブレリア・アクア・アルタでは本を防水性の水槽やバスタブの中に収めている。
外へ続く階段は、水で傷んだ本で作られている

リブレリア・アクア・アルタは「世界で最も美しい書店の一つ」として、ナショナル・ジオグラフィックなどのメディアでしばしば紹介されている。扱っている書籍は主に古書で、ゴンドラからカヤックまで、店内の至るところに置かれた古い舟が本棚代わりに使われている。




























