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佐藤優のお悩み哲学相談
【佐藤優】就活の方向性が決められない。「佐藤流自己分析術」は社会人になってからも役立つ
佐藤優[作家・研究者](構成・本間大樹、イラスト・iziz、編集・野田翔)

シマオ:皆さん、こんにちは! 「佐藤優のお悩み哲学相談」のお時間がやってまいりました。読者の方にこちらの応募フォームからお寄せいただいたお悩みについて、佐藤優さんに答えていただきます。さっそくお便りを読んでいきましょう。
“私は現在有名私大に通う大学2年生です。春休みが終われば3年生になるのですが、同期も私も就活を意識し始める時期になりました。
自己分析、ガクチカづくり、業界研究、企業研究、ES作成、SPI対策、OB・OG訪問といった具合に就活でやらなくてはならないことが大量にあります。
夏には採用直結型インターンが始まるので、それに合わせて就活を進める必要があるのですが、就活に真剣に向き合うと大学の授業やゼミに割ける時間が相当減ると予想しています。
ただ、親に高額な学費を払ってもらっているので、大学の活動に力を入れないのは罪悪感があります。一方、大手企業に内定して平均以上の給料を得て親に恩返しを、という気持ちも強いです。
そこで、暗記が苦手ではないので、地方公務員を目指せば、どこかしら引っかかって内定を得られ、大学の活動とも両立できそうでいいかなと思い始めています。
とはいえ公務員は若いうちは給料が低く(初任給19万円程度)、大手企業に比べれば福利厚生(社宅・家賃手当等)も劣り、副業もできないのでこれはきついなと思ってしまいます。
今のところの優先順位として、
1. 大学はほどほどにして就活に注力する
2. 公務員試験対策と大学を両立させる
3. 大学は卒業できればいいと諦めて民間・公務員試験の両立を目指す
といった道を考えています。佐藤さんならばどういった道を選びますか。選定基準と一緒にお答えいただけましたら嬉しいです。”
(ボーイ、20代前半、男性、大学生)
シマオ:ボーイさん、お便りありがとうございます。中途採用含め、売り手市場と言われる状況ですが、新卒の就活に割く時間は年々増えているようですね。佐藤さん、どう考えていけばいいのでしょうか?
佐藤さん:先に結論を言うと、このままでは方向性すら決められません。
シマオ:え!!!
佐藤さん:ボーイさんには申し訳ないですが、今回の相談にはとても深刻なある種の「欠落」があるように思えます。
シマオ:そ、そうなんですか? 一体どういうことでしょう?
佐藤さん:一言でいうと、ボーイさんがやりたいことは何か、何に一番価値を置いているのかが、相談の内容を見る限り分からないという事です。
シマオ:でもそれは、就職活動で成功したいというのと、大学の学業をまっとうしたいということなんじゃないかと……。
佐藤さん:それは誰もが直面していることだし、当たり前のことじゃないですか?
シマオ:そ、そう言われると、確かにそうなんですが……。
佐藤さん:そもそも何学部で、なぜその学部に入学したのでしょうか? 相談の内容を読む限りでは、その学問を究めて研究職に就くという目的ではないと思います。
シマオ:それはそうですね。3つの優先順位はいずれも就職することを前提とされています。
佐藤さん:だとすれば、大学3年生から就活が始まることくらいは前から分かっていたはずです。私から言わせれば大学に入学した時点でボーイさんの言うレベルの優先順位なら、ある程度固まっているべきだと思います。少なくとも入学から2年間、いろいろ考える時間はあったはずです。
シマオ:はい、確かにそうですね……。
佐藤さん:本来この時点での悩みというならば、国家公務員を目指したいけれどどういう勉強をしたらいいかとか、どうしても商社に合格したいのだけど、就活はどのようにしたらいいかとか、もっと具体的で絞り込んだものになっているべきだと思います。
なので、結局のところ何が問題かと言えば、ボーイさん自身が何をしたいのか? 将来どうなりたいのか? 内発的なものが何も見えてこないということなんです。
シマオ:なるほどなあ。でも、逆に言えば、内発的なものさえあれば、優先順位は自ずと見えてくるということですね?
佐藤さん:そういうことです。
社会人になってからも使える「佐藤流自己分析術」

シマオ:いまボーイさんは2年生で、この春に3年になるわけですよね。認識が甘い部分があるということは分かったのですが、では、どうしたらいいのでしょうか?
佐藤さん:一番の問題は自分自身のことをまだボーイさん自身が見えていないということです。今のボーイさんにあるのは、親に恩返ししたいという、他人を軸とした基準だけです。ですから、まず自分を知ることです。
シマオ:自己分析ですね! 僕も大学時代、友達に自分はどんな人間か聞いて回ったりしました!
佐藤さん:その方法に意味がないとは言いませんが、自分軸を見つける上で、もっと効果的かつ、その後の社会人人生にも生きる方法があります。
シマオ:教えてください!




































