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エコノミークラスにプレミアムな特典を…斬新な座席のデザインを提案

- 航空機の座席メーカーが4月中旬にドイツで開催された「Aircraft Interiors Expo(AIX) 2026」で革新的な製品を披露した。
- 中でも注目を集めたのが、シェーズ・ラウンジとコリンズ・エアロスペースによるエコノミークラスシートだ。
- 一方は二段構造のレイアウト、もう一方はドア付きの「セミ・プライベートな隠れ家」となっている。
航空機の座席メーカーは、エコノミークラスでビジネスクラスに近い快適性をより多く提供しようと競い合っている。
世界の航空関連企業が4月中旬、ドイツで開催された「Aircraft Interiors Expo(AIX)2026」に集結し、限られたスペースの中で快適性をいかに高めるかに焦点を当て、最新の座席デザインを披露した。
注目を集めた2つのコンセプトがまさにそれを体現している。RTX傘下のコリンズ・エアロスペース(Collins Aerospace)による半個室型の隠れ家のようなポッド「スカイヌック(SkyNook)」と、スペインのスタートアップ、シェーズ・ラウンジ(Chaise Lounge)によるスペースとリクライニング性を拡張した二段構造レイアウトの「コンフォートクラス(Comfort Class)」だ。
コンフォートクラスは、エコノミー席が異なる高さに配置されている。これにより乗客が足を伸ばし、まるでリビングのラウンジチェアに座っているかのように背もたれを深く倒せるスペースが生まれる。
2020年に大学のプロジェクトとして開発が始まったこの座席は、型破りでありながら興味をそそるプロトタイプが、ネット上で大きな話題を呼んだこともある。シェーズ・ラウンジの創業者兼デザイナーであるアレハンドロ・ヌニェス・ビセンテ(Alejandro Núñez Vicente)はBusiness Insiderに対し、今回の展示モデルについて「ビジネスクラスのポッドのような、包み込まれるプライベート感を再現している」と語った。
世界の航空会社にキャビンを供給するアメリカの大手座席メーカーであるコリンズ・エアロスペースは、ワイドボディ機の最後列を「セミ・プライベートな隠れ家」へと変貌させることができると考えた。通常は使用されない座席と側壁の間に、プライバシー・パーティションと台を設置すればそれが可能となる。
こうしたコンセプトで開発されたスカイヌックは、航空機客室デザインの優れた革新を称える「クリスタル・キャビン・アワード」の「旅客コンフォート部門」で1位を獲得した。このアワードの受賞者は、毎年AIXで発表される。なお、シェーズ・ラウンジも2021年に同賞にノミネートされている。
コリンズの広報担当者によると、スカイヌックは数カ月以内に認証を取得し、年内には未公表のローンチ・カスタマー(最初の導入航空会社)による運航が開始される見込みだという。
一方、シェーズのビセンテは、自身のアイデアはまだ認証を受けていないものの、「他とは異なる格段に優れた乗客体験」を提供できることから、「複数の航空会社から多大な関心が寄せられている」と述べている。
キャビンデザインの限界に挑むことは、極めて難しい取り組みだ。座席メーカーは、航空会社の収益に直結する限られた固定スペースの中で設計を行わなければならないうえ、厳格な安全基準と効率要件も満たさなければならない。
そうした挑戦が評価されたコンフォートクラスとスカイヌックを見てみよう。
シェーズ・ラウンジは二段構造レイアウトを採用

シェーズ・ラウンジは、座席を従来のように水平に配置するのではなく、頭上の収納棚を取り払い、座席の高さに段差を設けた。この交互配置により、下段の乗客の足元スペースが広がり、ほぼ完全なリクライニングが可能となる。
開発者のビセンテは、このデザインについて「客室の密度を高めたり、乗客を上下に積み重ねたりするものではない。垂直方向のスペースを活用することですべての乗客にゆとりの空間を提供するものだ」と強調した。
列の間隔は、現在の標準的なプレミアムエコノミーの間隔と同じだという。
下段はリクライニング可能なラウンジチェアとなる

下段の座席の足元スペースは、上段の座席の下の部分にあり、幅こそ狭いものの、長距離フライト中に乗客が「足を完全に伸ばし、人間工学に基づいた多様なリラックス姿勢をとる」ためのフットレストとして機能する。
上段にはフットレストがないが、ビセンテによれば、それでも「十分な」リクライニングと膝・足元のスペースがあり、前方の背もたれが倒れてきて自分のスペースが圧迫されることもないという。
座席には充電ポート、トレイテーブル、シートバックモニターも備わっている。高級路線に注力する航空会社にとって、コンフォートクラスの導入はエコノミークラスをさらに収益化する魅力的な手段となり得る。
ビセンテによれば、コンフォートクラスは機内の約3分の1のみを占める想定であり、乗客により多くの選択肢を提供できると述べた。
圧迫感を与える可能性に批判も

AIXの来場者やソーシャルメディアユーザーの間で共通して挙がった懸念には、圧迫感への不安、上段への乗り降りのしにくさ、頭上の荷物棚の撤去に伴う収納スペース不足などがあった。荷物の収納場所自体は確保されているものの、多くの手荷物を預け入れ荷物にする必要があるだろう。
これらの懸念に対し、ビセンテは、「新しい座席配置に疑問を感じることは十分理解できる」としながらも、このデザインは「個人の占有空間を制限するためではなく、最適化するために特別に設計されたものだ」と述べた。
また、テスト段階では大多数の人が他の旅行者との分離感を好意的に捉えており、高さを交互に変えることで、ビジネスクラスのようなプライバシー感が得られるという結果が出た。
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