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- 奪われるのは仕事ではなく個人の時間?…テックワーカーは生き残りをかけてAIの「宿題」をこなす

アイルランドのダブリンでの仕事を終えたある夜、マーヒル・シャルマ(Maahir Sharma)氏は自ら構築したAI(人工知能)エージェントがアメリカのホテルに電話をかけ、自分に代わって宿泊料金を交渉する様子を見守った。
そのプロジェクトは彼の業務の一部ではなかった。AIによって再編されつつある業界で最新の知識を維持するために、彼が仕事以外で取り組む数多くのAI実験のひとつだ。
大手テック企業のソフトウェアエンジニアであるシャルマ氏は、AIが自身の生産性を劇的に向上させ、かつて数カ月かかっていた作業を数日で完了できるようになったという。一方で、仕事以外にも週約20時間をAIツールの実験に費やしており、自費で購入しているコーディングアシスタントのCursor(カーソル)もその一つだ。
「AIを使った実験はとても重要だと思います」と24歳の彼は言う。
「実際に手を動かした経験がなければ、業界で生き残るのは難しくなるかもしれません」
シャルマ氏は、AIの台頭が予期せぬトレードオフを生んでいると語るテックワーカーの一人だ。AIは職場での時間を節約してくれる一方、急速に進化するツールやスキルに追いつこうとするため、仕事以外の時間が奪われている。昨年実施された、6つの業種にわたるアメリカのデスクワーカー1000人超を対象にしたEY(アーンスト・アンド・ヤング)の調査では、85%が仕事以外でAIの使い方を学んでいることが明らかになった。
多くのテックワーカーにとって、勤務時間外の実験は技術への純粋な関心と競争力を維持したいという思いの両方に突き動かされている。メタ(Meta)とマイクロソフト(Microsoft)は、両社がともに近年数千人規模の人員削減を行う中でも、トップAI人材に対して数百万ドル規模の報酬パッケージを提示してきた。リンクトイン(LinkedIn)でのAIエンジニアの採用は2022年以降急増している一方、多くの従来型エンジニア職の採用は横ばいか減少傾向にあると、Business Insiderに提供されたデータは示している。
新たなAIの「宿題」
2025年初頭、タンヴィ・ピサル(Tanvi Pisal)氏はAIが自分の仕事を奪いかねないと不安を感じ始めた。
当時、サンノゼのAIヘルスケアスタートアップでプロダクトデザイナーを務めていたピサル氏は、社内のリーダーシップサミットでAIの進化の速さを改めて実感し、UXやプロダクトデザインの一部業務がいずれ自動化される可能性への懸念が高まったと語った。
彼女はAIスキルの拡充と新たな機会の模索を始めることを決意したが、2025年10月に解雇された。レイオフに際して送られてきたメールには、会社の急速なAI導入が理由として記されていた。



























