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- スペースXとテスラ、合併の可能性を検討する投資家たち。ひとつになった方が得策なのか?

- テスラ(Tesla)とスペースX(SpaceX)をめぐり、2社が1つになるかもしれないという憶測が高まっている。
- スペースXの株価急騰がテスラを大きく引き離す中、一部の投資家が合併の可能性を語り始めている。
- スペースXの社長は合併を否定しなかったが、統合が実現するには多くの課題が伴う。
合併はあるのか、ないのか。スペースX(SpaceX)との合併の可能性をめぐる憶測が高まる中、テスラ(Tesla)投資家の間でこうした問いが広がっている。
より本質的な問いは、合併に意味があるのかどうかだ。
金曜日(12日・米時間)、EV大手のテスラは時価総額でスペースXに追い抜かれた。スペースXは850億ドル(約13.6兆円)という大型IPOを経て、マスクが持つもう一方の上場企業より時価総額が1兆ドル(約160兆円)以上高くなった。
スペースXの急速な台頭は、マスクの次の一手として2社を合併させ、ロケット、EV、チャットボット、ソーシャルメディアにまたがる巨大コングロマリットを創出するのではないかという憶測をアナリストやテスラ投資家の間で呼んでいる。
スペースXのグウィン・ショットウェル社長は、金曜日の上場準備を進めるなかで、テスラとの統合を否定しなかった。
「それはイーロンの生活を少し楽にするかもしれない」とショットウェルは述べた上で、現時点での自身の焦点はスペースXの野心的な拡張計画にあると付け加えた。
テスラの投資家たちは、スペースXとの合併に向けた機運の高まりに対して好意的な反応を示している。

ウェドブッシュ・セキュリティーズ(Wedbush Securities)のアナリストでテスラ強気派のダン・アイブスは先週のレポートで、来年中に2社が統合すると予想するとしたうえで、この動きによりマスクは「AIエコシステムをより多く所有・支配できる」ようになると述べた。
「スペースXは今や誰もが話題にしている存在だ。テスラについて話す人はいない。テスラの株主にとっては正直つらい状況だ」と、テスラの長年の投資家でマスク批判者のロス・ガーバーはBusiness Insiderに語った。
「両社は合併した方がいいのか、それとも別々のままがいいのか? 私は合併した方がいいと思う」と彼は述べた。
合併の根拠
スペースXとテスラはすでに多くの共通点を持つ。両社はかつて従業員や取締役会メンバーを共有しており、テスラはマスクのロケット会社に対してxAIへの投資を通じて1%の株式を保有している。マスクは今年初め、xAIをスペースXに統合した。
スペースXはテスラの最大顧客のひとつでもあり、昨年だけでテスラのメガパック(Megapack)バッテリーを5億600万ドル(約810億円)分、サイバートラックを1億3100万ドル(約210億円)分購入している。
テスラとスペースXはまた、スペースXの軌道上データセンターやテスラのロボタクシー・ロボット向けチップの製造を目指す550億ドル(約8.8兆円)規模のチップ製造メガファクトリー「テラファブ(Terafab)」でも協力している。
「テスラとスペースXの将来に相乗効果があることは間違いない」とショットウェルはIPO当日に述べた。
モーニングスター(Morningstar)のアナリスト、セス・ゴールドスタインはBusiness Insiderに対し、両社を合併させることで、ガバナンス上の問題や株主訴訟を心配することなく従業員やリソースを共有できるようになると語った。
「イーロンは最大の効果を生み出すために、チームを好きな場所に送り込むためのリソースを持てるようになる」とゴールドスタインは述べた。
合併をめぐる憶測が浮上しているのは、テスラが進める自動運転車とロボティクスへの野心的な転換が失速している時期と重なる。

このEVメーカーの株価は今年約10%下落しており、テスラがオースティン、ダラス、ヒューストンで運行している完全自律型ロボタクシーは数十台にとどまっている。これはマスクが昨年末に設定した野心的な目標を大きく下回る水準だ。
ガーバーは、スペースXとの合併によってテスラはナラティブをリセットし、マスクのビジネス帝国において顧みられない衛星企業になることを避けられると述べた。
「私のなかでは、テスラはあまり語りたくない2番目の子どものような存在だ」と、彼は述べた。
「だからこそ、両社は一緒になる必要がある。テスラについて誰も私に電話してこないのだから」とガーバーは付け加えた。
前途多難な道のり
スペースXのIPOは順調に進んだかもしれないが、テスラとの合併はそう簡単にはいかないだろう。
マスクのロケット企業は世界で5番目に時価総額が高い企業だが、収益は出ておらず、主にAI構築にかかる莫大なコストにより、昨年は49億ドル(約7840億円)の損失を計上した。一方、テスラは長年にわたりキャッシュフローがプラスで、450億ドル(約7.2兆円)の現金を保有している。
ゴールドスタインは、この格差がテスラの投資家に警戒感を抱かせる可能性があると指摘した。スペースXが将来的に追加資金調達を行う場合、投資家の持ち分が希薄化するリスクもある。
スペースXの株価急騰により同社の時価総額がアマゾン(Amazon)やメタ(Meta)を上回ったことで、テスラの投資家がスペースXのロックアップ期間終了後、同社の評価額が落ち着くまで合併を先延ばしにするよう求める可能性があると彼は述べた。スペースXの評価額が高くなるほど、テスラの投資家が合併後の企業において得られる持ち分が少なくなる可能性がある。
「最終的には評価額次第だ」と、ゴールドスタインは述べた。
テスラの投資家全員がスペースXとの統合に前向きなわけではない。ニューヨーク市のコーポレートガバナンス担当アシスタント・コンプトローラーであるマイク・ガーランドはBusiness Insiderに対し、テスラとスペースXの取締役会の独立性の欠如が、合併提案に関する懸念事項のひとつだと語った。
「イーロンがテスラをスペースXの資金調達のための財布と考えていても驚かない」とガーランドは述べ、テスラの株式を保有するニューヨーク市の年金基金を監督する監査局は、合併の条件を厳しく精査するだろうと付け加えた。
ただし、合併に異議を唱えようとするテスラの投資家には選択肢が限られている可能性がある。同社がデラウェア州からテキサス州へ移転したことで、マスクの前回の550億ドル(約)の報酬パッケージを一時的に頓挫させたような訴訟を株主が起こすことが、はるかに困難になったためだ。
コロラド大学ボルダー校(the University of Colorado Boulder)の法学教授アン・リプトンはBusiness Insiderに対し、テスラとスペースXの間の取引は「利益相反」にあたるものの、テキサス州で合併阻止を求めて訴訟を起こす株主は、故意の不正行為または詐欺が行われたことを立証しなければならないと語った。
昨年成立した新法のもとでは、株主が法的措置を起こすには少なくとも3%の株式を保有している必要がある。ただしリプトンは、スペースXがテスラを完全買収する場合、この制限はテスラの株主には適用されない可能性があると述べた。
ガーバーは、マスクがビジネス帝国のさらなる統合を決断した場合、投資家の反対によって思いとどまる可能性は低いと述べた。
「テスラ株を買う人は誰でも、イーロンが会社を支配していることを当然知っている」とガーバーは語った。
「投資家は、イーロンの将来に経済的な利害関係を持つためなら、実質的な所有権を放棄しても全く構わないと考えていると思う」と彼は付け加えた。

























