
























熊本地震でも課題となった災害関連死を防ごうと、トイレ、キッチン、ベッドが揃った避難所を災害発生から48時間以内に立ち上げる訓練が先日、熊本市でありました。「我慢して過ごすのが当たり前」とされた従来の避難所の在り方に一石を投じる今回の取り組みを取材しました。
【避難所・避難生活学会 水谷 嘉浩代表理事】
「〈災害で助かった人を避難所で死なせない〉災害関連死を『ゼロ』にする」
5月16日と17日の2日間、熊本市で行われた訓練。その名も『TKB48避難所訓練』です。
熊本市が開いたもので、九州市長会が協力。『避難所・避難生活学会』がアドバイザーを務めました。
【避難所・避難生活学会 水谷 嘉浩代表理事】
「私が着目したのがイタリアの災害支援。〈トイレ、キッチン、ベッドを
48時間以内に〉というフレーズが思い浮かんだきっかけになった」
『TKB48』とは、清潔なトイレ、温かい食事が提供できるキッチン、安心して眠れるベッドが揃った避難所を災害発生から48時間以内に立ち上げるというもの。
イタリアでは、この考え方に基づき避難所が開設されていて、これを参考に名付けられました。
今回の訓練は、熊本市内で『震度6強』を観測する大地震が発生したとの想定で行われ、県内外から熊本港に集結した資機材を積んだトラックが会場の『アクアドームくまもと』に次々と到着しました。
県境を越えて資機材を持ち寄る訓練は全国で初めてだといいます。
【ボランティア(東京大学で防災について学ぶ)】
「訓練の規模が大きいのと、シェルターなど資材を海から搬入するところから
計算されていて、非常に興味深い」
訓練には、全国の自治体や企業、ボランティアなど約150人が参加。被災者の居住スペースにプラスチックのパネルを重ね合わせてドーム型のシェルターを設営しました。
【有田和令記者】
「こちらは2人用のドーム型のシェルターです。中にはエアコンが設置されているほか段ボールベッドが二つ、それぞれ布団が敷かれていて快適に眠れそうです」
また、この隣にはシャワー付きのコンテナやトイレカー、熊本市が導入した『災害対応型キッチンカー』などを配置しました。
一見、避難所とは思えない、まるで『フェス』の会場のような空間。
『未来の避難所の形』がそこにはありました。
県内で最大18万人余りが避難所での生活を経験した10年前の熊本地震。
『災害関連死』は220人に上り、避難所環境の改善が課題となっています。
【大西熊本市長】
「『我慢するのが避難所なんだ』ということを当たり前にしてはいけない」
「避難生活の質が被災者の命を左右することになる」
「避難生活をどうやってアップデートできるのか、真剣に考えていく」
今回、小学生と保護者約40人がこの避難所での宿泊を体験しました。
【11歳の息子と参加】
「(息子は)1歳になる前だったので熊本地震を知らない。避難所とか当時のことを伝えるけど実際、経験してみないと分からないと思ったので(参加した)」
まず、宿泊するシェルターやテントで段ボールベッド作りに挑戦。
段ボールを組み立てベッドを作り、その上に布団を敷いて完成させました。
【参加者(小学4年)】
「防災士になるのが夢で、資格を取りたくて(参加した)。こんなに疲れるとは思わなかった」
そして、夕食。キッチンカーで作られたカレーなどが提供されました。
【参加者(母親)】
「避難所の弁当を食べたことがある。熊本地震の時に。全然違う。温かくて、おいしい」
【避難所・避難生活学会 水谷 嘉浩代表理事】
「『食寝分離』という、『食べる』と『寝る』を分ける」「食事の度に、みんな食堂に集まってくる。そこでコミュニケーションが取れる」
その後、シェルターやテントに宿泊した参加者。翌朝、感想を聞いてみると…。
【参加者(小学4年生)】
「普通のベッドとほぼ変わらないくらいの寝心地で」(よく眠れた?)「うん」
【参加者(父親)】
(避難所のイメージが覆ったのでは?)「もちろん、180度変わった」「特に体が不自由な人などにとってはありがたみが全然違うと思う」
今回の訓練について防災の専門家は…。
【防災システム研究所 山村 武彦所長】
「評価できる訓練。ただ『TKB48』を全ての避難者に提供することは現実的には困難」「自分や家族を守るための対策『自衛TKB』が大切」「非常用トイレセット、水、食料、寝袋などを室内だけでなく、車のトランクなどに分散備蓄しておくといい」
従来の避難所の在り方に一石を投じた今回の訓練。災害関連死を防ぐための避難所の環境改善は待ったなしの課題です。
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