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普段なかなか見られない『社員食堂』に潜入 「1日1000人以上...
2026-04-09 · via FNNプライムオンライン

普段はなかなか見られない「社員食堂」の中には、どんな工夫や想いが詰まっているのだろうか。富山県内の2社の社員食堂を取材したところ、そこには原材料費高騰という厳しい現実と向き合いながらも、社員のために心を尽くす人々の姿があった。

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1日1000人以上が利用――アイシン軽金属の"大規模"社員食堂

射水市新湊地区に拠点を構えるアイシン軽金属は、エンジンやバッテリーのカバーなど自動車部品のアルミ加工を手がけるモノづくり企業だ。昼時になると323席のテーブルがあっという間に埋まり、昼・夕方・深夜の3つの時間帯で1日1000人以上が利用するという大規模な社員食堂を持つ。

厨房に入ると、11時30分のランチタイムまで残り約1時間という緊張感の中、スタッフたちが最後の仕上げに取りかかっていた。14人いるスタッフのうち、この日実際に調理を担当するのは3人。鶏のから揚げは260人分・1040個を一気に揚げ上げる。

この日のメイン料理のひとつを担当していたのは、出村千亜紀調理長だ。作っていたのは、600食分の麻婆豆腐。タマネギとひき肉を炒め、そこへ50丁の豆腐を加えていく。そしてラー油を投入し、丁寧に混ぜ合わせる。「手作りのラー油を入れました。真心を込めて混ぜました」という調理長は話してくれた。

この麻婆豆腐は、メニューの中でも一、二を争う人気を誇り、この日も多くの社員が笑顔で味わっていた。

「午後からも人一倍働ける」――社員の声が語る食堂の価値

社員からの評判も高い。ある女性社員は「毎日利用しています。安くておいしいので」と話し、男性社員も「午後からもこれを食べれば、人一倍働ける」と力強く語った。単なる昼食の場ではなく、午後の仕事への活力源として機能していることがわかる。

アイシン軽金属の社員食堂が特に気を配っているのが、多様な社員への対応だ。豚肉が食べられない外国人スタッフも多く在籍しているため、鶏肉料理は欠かせないメニューとなっている。飽きないように味付けにも工夫を凝らしているという。

また、相撲部の社員たちにとっても社員食堂は特別な存在だ。さすがの食べっぷりを見せる彼らは、「できたての温かいごはんが食べられるのがうれしい」「社員が集まって食事でき、いいコミュニケーションの場になっている」と口をそろえる。食事の場が自然と交流の場にもなっている様子が伝わってくる。

立山連峰を望む絶景カフェテリア――十全化学の"無料"社員食堂

富山市木場町にある十全化学は、医薬品の原薬を開発・製造する会社だ。3年前の新社屋完成とともにオープンしたカフェテリアは、広くて明るく、立山連峰を見渡せる眺望が印象的な空間となっている。

朝7時ごろからランチの準備をスタートし、開店の1時間前からは最後の仕上げに入る。日替わりランチは2種類で、デジタルサイネージに表示されたメニューの中から、社員は日替わりメニューか麺類のいずれかを選ぶことができる。石田歩志店長はその姿勢をこう語る。

「社員の日々の健康を考え活力になるような食事を提供している。おいしさと栄養のバランスはもちろん、安心して利用してもらうために、衛生面にも気をつけている」

野菜が豊富な小鉢も揃い、健康面への配慮が随所に感じられる。この日のメインディッシュは「ハンバーグポテトチーズ焼き」と「ひき肉とオクラのあんかけ丼」の2種類。見た目のインパクトにもこだわっているというだけあり、どちらも食欲をそそる一品だ。

「このために会社に来ているみたい」――無料提供に込めた社長の想い

十全化学の社員食堂で最も驚きなのが、食事がすべて無料という点だ。福利厚生の一環として、会社が全額を負担している。

ある男性社員は「社員食堂があるのは最高、お昼ごはんを考えなくてもいいのと、無料で食べられる」と笑顔で話す。女性社員も「毎日利用しています。このために会社に来ているみたいな。おいしいし、無料なので」と語り、食堂の存在が会社への愛着にもつながっている様子がうかがえる。

この無料提供の背景には、廣田大輔社長のある想いがある。

「バランスのよいものを食べてもらって、健康を維持して仕事をしてもらいたい」

社員の健康を守ることが、会社の活力を支えるという考えが、食堂という形で具現化されているのだ。

原材料費高騰という現実――それでも工夫を続ける理由

今回取材した2社に共通していたのは、原材料費の高騰という厳しい現実だ。限られた予算の中で質の高い料理を提供し続けることは、年々難しくなっているという。

それでも、食材をまとめて購入したり、食材の使い方や日々のメニューを工夫したりすることで、社員や会社の負担が少なくなるよう努力を続けている。食堂を支える人々の地道な積み重ねがあってこそ、毎日の食事が成り立っている。

働く仲間と美味しいものを食べて笑いあう――射水市と富山市、2つの社員食堂が体現しているのは、そんなシンプルだけれど大切な価値かもしれない。

(富山テレビ放送)

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