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- AI翻訳のDeepLが従業員の20%以上を解雇…CEOのメモにはお決まりの言葉が並んでいた

- AI翻訳サービスのDeepLが250人を削減した。ヤレック・クテロフスキーCEOのメモは、AIや小規模チーム、管理職階層の削減、そして「創業者モード」などに言及していた。
- 「我々は今、大きな構造変化のただ中にいる」「その変化を引き起こしているのがAIだ」とクテロフスキーは書いている。
- 最近の従業員へのレイオフの通知は、どれも似たような内容になり始めており、DeepLのレイオフ通知はその典型例のようなものだった。
CEOがAI(人工知能)導入を強く推進し、その結果として人員削減を進める企業では何が「新たな常識」になりつつあるのか。その答えは、DeepLのレイオフに関する社内メモを見ればわかる。
ドイツのAI翻訳スタートアップのDeepLは、最近、従業員の21%以上にあたる約250人を削減した。創業者のヤレック・クテロフスキー(Jarek Kutylowski)CEOはリンクトイン(LinkedIn)に投稿したメッセージに現代型のレイオフの通知でよく見られる要素をひと通り盛り込んでいた。具体的には、「より小規模なチーム」「管理職の階層削減」「AI活用の拡大」、そしてお決まりの「創業者モード(管理職を減らし、創業者主導で、少人数・高速型の会社に作り替える)」といった内容である。
金融テクノロジー企業のブロック(Block)やソフトウェア企業アトラシアン(Atlassian)など最近にあったレイオフでも、同様の方針が取られている。
DeepLの「AIネイティブ企業」への転換とは
クテロフスキーはまず、今回のレイオフについて説明するところから、「私のキャリアの中で最も難しい決断だった」とそのメモを書き始めている。その後は、解雇対象となる従業員たちのこれまでの貢献に感謝を示し、続けて現在の世界情勢や業界環境について自身の考えを綴っている。
「我々は今、どのような仕事が存在するのか、その仕事を誰が担うのか、そして質の高い仕事をするためにはどのくらいの人が必要なのかという点において、大きな構造変化の真っ只中にいる。その変化を引き起こしているのがAIだ」
クテロフスキーはDeepLをこの変化を先導する企業と位置づけている。多くの企業はAIによる変化そのものは認識しているものの、実際に行動に移している企業はまだ少なく、DeepLのような取り組みを進める企業こそが、「次の10年を形作っていく」と彼は書いている。
続いてクテロフスキーは、この時代を象徴する流行語のひとつである「AIネイティブ」について語った。彼は、AIを組織の深い部分まで組み込む必要があると述べており、それはジャック・ドーシー(Jack Dorsey)がブロックで進めた再編に近い考え方だと書いている。
「これによって、何十年にもわたり企業を悩ませてきた階層型組織やチーム間の壁による負担が軽減される。その結果、以前ならチーム全体が必要だった仕事を、より小規模なグループ、場合によっては個人だけでもこなせるようになる」
この考え方や言葉には聞き覚えがある。メタ(Meta)のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)CEOも、2026年1月の決算説明会で、AIによって「1人の従業員がチーム全体分の仕事をこなせるようになる」と言及していた。また、コインベース(Coinbase)のブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)CEOも、人員を14%削減すると発表したメモの中で、「1人チーム」の実験を進めていると説明している。さらに同社は、CEOなどの経営幹部の下に管理職が何段階も増えすぎないように、管理職の階層を最大5段階までに抑える方針も示している。
クテロフスキーはさらに、「より小規模なチームと、管理職の階層削減が必要だ」とも述べている。そして、テック業界で長年好まれてきたキーワードのひとつ「創業者モード」にも言及したのだ。
「この変化をさらに加速させるため、私は創業者として、これまで以上に経営や製品開発の現場に深く関わっていく」とクテロフスキーは書いている。さらに、AIをあらゆる中心に据えながら、「製品開発の進め方を根本から見直すための少人数の特別チームを立ち上げる」としている。
クテロフスキーは、シリコンバレー流の企業文化にさらに深く傾倒している。実際、彼はこのメモの中で、サンフランシスコに新たなオフィスを開設すると発表している。
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