- CAREER INSIDER
- キャリア
- 中国とアメリカのスタートアップ企業で20年間働いてきた起業家が、アメリカの方がやりやすいと言う理由

- チャールズ・ヤンは、中国でスタートアップを立ち上げ10年間働いた後、アメリカに渡って再び起業した。
- 中国のスタートアップ環境は、アメリカに比べて進め方が定まっていないように感じられると彼は話している。
- 中国では、政府の方針や文化的な価値観、共同体を優先する考え方が、スタートアップのあり方に影響を与えている。
この記事は、アメリカを拠点とするAIを活用した業務ツールのスタートアップ、バイブ(Vibe)の創業者兼CEOであるチャールズ・ヤン(Charles Yang)へのインタビューに基づいている。文章は長さとわかりやすさを考慮して編集している。
私は中国の浙江(せっこう)大学の3年次を修了した後、友人と最初の会社を立ち上げた。
2006年1月のある朝のことを今でもよく覚えている。私たちは銀行に行き、私の父から5000ドルほど受け取った。その資金を元手にして、友人たちと自分たちのゲーム会社を立ち上げたのだ。
コンピューターサイエンスを専攻した学生には、いくつかの典型的な進路が用意されている。マイクロソフト(Microsoft)やバイドゥ(Baidu)、アリババ(Alibaba)といった大企業に就職するか、修士号、博士号を目指すか、あるいはアメリカに渡って博士課程に進学し、そのまま現地にとどまるといった選択肢がある。
私はスタートアップを立ち上げるために3年で大学を中退した。家族は卒業できるかどうかを気にしていた。家族の中で大学に進学したのは私だけだったからだ。
当時の私はあまりにも若く、「リスク」という概念が頭になかったと思う。
グローバルなキャリアを目指しアメリカへ
10年が経った頃には、私たちのゲーム会社は大きな成功を収めていた。売却するか、株式公開するかを検討するようになった。
私は結婚していて娘もいたため、次のキャリアや人生の目標について考え始めていた。上場すれば、少なくとも6年間は会社に縛られることになる。
私は子どもに自分の仕事を聞かれたとき、もっと胸を張って答えられるようになりたかった。中国向けのゲームをまた作るのではなく、世界で存在感のある企業を目指したかった。
2016年、私はシアトルへ移住し、アップル(Apple)やグーグル(Google)で働く友人たちと出会い、シリコンバレーを目の当たりにした。それまで11年間は仮想世界の構築に携わってきたが、私は新たにスタートアップを立ち上げ、実体のあるもの、すなわちハードウェアに取り組むことを決めた。
中国のゲーム会社からは身を引いた。アメリカでは、仮想空間で共同作業ができる空間コンピューティングの活用を探るサービスを立ち上げて、2016年にはこの事業にシード資金(創業初期の資金)として100万ドル(約1億5700万円)を調達した。
私は、中国のサプライチェーンとアメリカのエコシステムを結びつけることに強みを見いだした。Eコマースを通じて製品を作り、事業を拡大し、流通・販売のパイプラインを構築することができた。
2024年、私はスタートアップの方向性をAIを活用した業務ツールへと転換し、現在は投資会社のセコイア・キャピタル・チャイナ(Sequoia Capital China)、現在は紅杉中国(HongShan)として知られる会社の出資を受けている。
中国のスタートアップは体系化されていない。アメリカではプレイブックに従って動く
アメリカのスタートアップ環境は、よく整備されたソフトウェア開発キットのように感じられる。プレイブック(決まったやり方)に従えば進めることができ、想定外の事態でさえ体系的な形で文書化されている
中国のスタートアップ環境は、ドキュメントが十分に整っていないシステムのようなものだ。不具合が多く、抜けや不備も多い。
中国社会は曖昧で不明瞭な暗黙のルールに従っている。中国では通常、人々との夕食や飲酒を通じて関係が築かれる。多くのチャンスはそこから生まれるのだ。
あわせて読みたい
Special Feature


























