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- アメリカ航空大手3社、プレミアム顧客を巡ってビジネスクラスで激しい戦い

- アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空はいずれも、ビジネスクラスの各座席にスライド式のドアを導入している。
- 航空会社が上位客の獲得を競う中で、個室型のシートはますます一般的になっている。
- ビジネスクラスでスライド式ドア付きの座席が標準となった今、実際に航空大手3社の違いを比較してみよう。
ビジネスクラスは大きな差別化要因の一つを失った。
2026年3月、ユナイテッド航空(United Airlines)が最新のビジネスクラスの仕様であるポラリス(Polaris)を発表したことで、スライドドア付きの個室型シートへの移行が業界全体で決定的な流れとなった。かつては際立った特徴だったこの仕様も、いまではプレミアム需要を巡って競うアメリカの航空会社にとっては、「当然」になっている。
デルタ航空(Delta Air Lines)は2017年、アメリカの大手3社で初めてビジネスクラスの各座席にスライド式ドアを備えた個室型シートを導入した航空会社となった。さらに2026年4月14日には、より高級な新仕様を発表し、サービスのアップグレードを打ち出した。この新型のシートは2027年にエアバス(Airbus)A350-1000型機に導入される予定だ。
デルタ航空がビジネスクラスにスライドドア付きシートを導入してから8年が経過した2025年6月、アメリカン航空(American Airlines)もこの流れに加わり、ボーイング787型機(Boeing787)に個室型の「フラッグシップ・スイート(Flagship Suite)」を導入した。
航空各社はそれでも、拡大するプレミアムシートの需要を取り込むため、差別化を狙って新たな手段を模索している。セルフサービスのスナックバーや2人用のスイート席、さらには好みに応じて作れるアイスクリームカートまで、各社の取り組みは多様化している。
アメリカの航空大手3社による新しい個室型スイートは、主に長距離の国際線で使われている。2026年8月中旬の西海岸とロンドンを結ぶ往復の運賃を見てみると、各社のスイート料金はいずれも約5800ドル(約92万8000円)となっている。
アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空のドア付きビジネスクラス客室を比較して見ていこう。
新型機のビジネスクラスは座席にドアを備えた仕様が標準に

アメリカの航空大手3社に今後納入される新しい大型の長距離機(ワイドボディ機)には、ほぼすべてにスライド式ドアが装備される。
デルタ航空の現行ビジネスクラスは、北アイルランドのトンプソン・エアロ・シーティング(Thompson Aero Seating)が手掛ける座席「ヴァンテージXL(Vantage XL)」を採用している。将来導入予定のエアバスA350-1000型機(Airbus A350-1000)向けの「デルタ・ワン・スイート(Delta One Suite)では、ドアをスリム化して空間を広く確保した次世代モデル「ヴァンテージNOVA(VantageNOVA)」が採用される。
ユナイテッド航空とアメリカン航空に新たに納入される787型機には、かつてはアディエント・エアロスペース(Adient Aerospace)だった現エレベート・エアクラフト・シーティング(Elevate Aircraft Seating)が手がけるドア付きのビジネスクラスが採用されている。
デルタ航空は個室型シートをアメリカの航空会社の中で最も多くの機体に導入

デルタ航空は、競合他社に数年先んじてビジネスクラスにドアを備えた個室型シートを導入した。現在はエアバスA350-900型機やA330-900neo型機でても改修が進められている。デルタ航空は2030年までにビジネスクラスシートの90%にスライドドアを装備する予定だという。
アメリカン航空は、プレミアム仕様の787型機をすでに6機以上運航中で、さらに合計30機を発注済みだという。それらにはすべて新しい最上位仕様のビジネスクラス「フラッグシップ・スイート(Flagship Suite)」を搭載し納入される予定だ。
ユナイテッド航空が、各座席にスライド式ドアを備えたポラリスを長距離路線で初めて運航するのは、2026年4月22日のシンガポール路線の予定だ。ただし規制により、ドアを閉じて使用できるようになる時期は現時点では明らかになってはいない。
各社のビジネスクラスは似通っている

カプセル型の個室シートが、いまやビジネスクラスの標準となっている。ベッドの長さは約6.5フィート(約198センチ)だが、デルタ航空は、A350-1000型機の新スイートではさらに長くなると説明している。
アメリカの大手3社のワイドボディ機のスイート席はいずれも、座席が窓の方向に向くよう斜めに配置されており、乗客が外の景色を見やすい設計となっている。さらにすべてスイートには、小物収納スペースや電源ポート、ワイヤレス充電、大型でBluetooth対応のモニターとなどが標準装備されている。
スクリーンが最大のデルタ航空、スターリンク導入のユナイテッド航空

デルタ航空の次世代スイートには24インチの個人用スクリーンを搭載予定で、現行スイートの約18インチから一気に大型化する。アメリカン航空のスクリーンは約17インチ、ユナイテッド航空の新ポラリスでは約19インチになるという。
ユナイテッド航空は、今後導入する787型機で、スターリンク(Starlink)を使った超高速インターネットサービスの提供を計画している。一方、アメリカン航空とデルタ航空は現在も、多くの機体で動画のストリーミングに対応した衛星通信サービスを使用している。
アメリカン航空とユナイテッド航空にはビジネスクラス内でプレミアム仕様の座席も

左上と左下の写真は、「壁(バルクヘッド)」の前のスペースを取り込むことで、居住性を高めた特大サイズの豪華な座席である。アメリカン航空がビジネスクラス最前列に設けた8席の「フラッグシップ・スイート・プリファード(Flagship Suite Preferred)」は、標準席より最大42%も広く、足元を差し込む空間にもゆとりがある。さらにパジャマの提供サービスまで付いている。これほど好条件の座席でありながら、現時点では追加料金なしで選択可能だ。
ユナイテッド航空の「ユナイテッド・ポラリス・スタジオ(United Polaris Studio)」も最前列に設定されており、標準席よりも25%広い。オットマンも備えられ、テーブルを挟んで二人で並んで座ったり対面して食事や会話が楽しめる座席もある。さらに個人用のスクリーンは27インチで、アメリカの航空会社の中では最大だ。料金は片道499ドル(約7万8000円)。
































