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- 「AI漬け」のエンジニアは早く燃え尽きる…効率的になったが疲労は増大している

- 「AIエージェントの使いすぎは、『精神的な消耗」を伴う」と、ウェブアプリケーション・フレームワーク「ジャンゴ」の共同開発者、サイモン・ウィリソンは語る。
- 彼は、AIツールが持つポテンシャルに対しては依然として強気な姿勢を崩していない。しかし、それによってこれほど疲弊するとは予想していなかった。
- 他のソフトウェアエンジニアも「AIに没頭するあまり、睡眠不足に陥っている」という。
AI(人工知能)の本質的な価値のひとつは、人間にとってうんざりするような単調な作業を引き受けることにある。
ジャンゴ(Django)およびデータセット(Datasette)の共同開発者であり、20年以上のソフトウェアエンジニアリング経験を持つサイモン・ウィリソン(Simon Willison)は、AIの活用が実際には疲労感を増大させることもあると指摘する。
2026年4月2日に配信された「Lenny's Podcast」で、ウィリソンは、AIコーディングエージェントの利用によって自身の作業スピードが向上し、リサーチにも役立っていると述べた。だが同時に、自身の業務をより過酷なものにしており、昼になる前からその影響を感じているという。
「コーディングエージェントを使いこなすには、ソフトウェアエンジニアとしての25年間の経験を総動員する必要があり、精神的な負担が大きい。4つのエージェントを並行して起動し、それぞれ別々の問題を処理させることもできるが、午前11時の時点ですでに、その日の気力を使い果たしている状態だ」
彼の経験は、AIブームにおける新たな課題を浮き彫りにしている。企業はAIを時間節約や生産性向上の手段として売り込んでいるが、いち早く導入した人からは、AIによってかえって心理的負荷が増大しているとの声も上がっている。
2025年11月以降、高度なエージェント型AIシステムやオープンソースツールが普及したことで、複数の自律的なワークフローを同時に実行しやすくなり、その結果、いっそう疲れやすくなったとウィリソンは語る。さらに、自身や他のエンジニアたちは仕事と私生活のバランスを取るのに苦労しているという。
「我々は、自分の新たな限界を見極めるというスキルを身につける必要がある。『エージェントが自分の代わりに作業してくれるのだから、あと30分くらい起きていよう(エージェントをもっと稼働させたい)』と考えて、睡眠時間を削っている人を大勢見てきた」
ウィリソンだけでなく、ハーバード・ビジネス・レビューの執筆陣や、心理学・神経科学を専門とするニューヨーク大学名誉教授であるゲイリー・マーカス(Gary Marcus)も、AIツールは労働者の負担を軽減するどころか、かえって彼らを限界まで酷使する可能性があると警鐘を鳴らしている。複数のAIエージェントを同時に稼働させれば、アウトプットの速度を上げられるが、それには絶え間ない監視と管理が必要になる。
こうした懸念は、AI業界の有力者たちが描く「自律型エージェントがいずれ人間の業務の大半を肩代わりするようになる」という未来像とは対照的だ。
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