- TECH INSIDER
- テックニュース
- たった数分!AIバイブコーディングでスケジュール調整アプリを自作…簡単だが「SaaS終末論」のような心配はないだろう

- 私と友人たちは、集まる予定を合わせるのに苦労している。
- AIを使って、可愛くて便利なスケジュール調整ツールをどこまで作れるか試したかった。
- AIバイブコーディングツール「Lovable」を使ってウェブアプリを構築し、数分でスケジューラーを動かすことができた。
私と友人たちは、深刻なスケジュール調整問題を抱えている。そして、あなたにも心当たりがあるかもしれない。
WhatsAppやTelegramといったメッセージアプリで、食事会を計画しようとしたことがあるなら、お決まりのパターンはご存じだろう。誰かが日程を提案する。そして、何人かが返信する。しかし、やがてメッセージは返ってこなくなり、計画が立ち消えになってしまう……。
私はこの悩みの種をグループチャットから一掃するため、使うのが楽しくなるようなスケジュール調整アプリを作ることにした。しかも、自分でコードを書くのではなく、AIを使って。
私はこれまでバイブコーディング(AIに自然言語で指示を出してコードを書かせる手法)を試してきたので、自分にこんな課題を設定した。
毎日昼休みに数分だけ時間を取り、AIバイブコーディングプラットフォーム「Lovable」上で、どこまでアプリを構築できるかを試してみることにした。今使っているカレンダーの一部機能を置き換えられるものが作れるかどうか、その結果が「バイブコーディングは従来のソフトウェア企業を脅かしかねない」という懸念に対し、どんな答えが導き出されるのかを確かめたかったのだ。
ネコの群れのような友人たちをまとめる基本設計

バイブコーディングを始める前に、ウェブアプリの基本的なアイデアと構成をじっくり練った。
「友人たちを集めるのは、ネコの群れを追い立てるようなもの(herding cats)だ」と私は思った。そこから「Herdly」という名前が生まれた。ヒツジとネコをテーマにしたものを自分で作ろうと決めたのだ。
私のこのアプリでは、各ユーザーに以下のことをできるようにする:
1)自分の集まり(親しみを込めて「herd〈群れ〉」にちなんで命名)を立ち上げる。
2)ホストには、以下のことができるようにする。
- 希望の時間帯と場所を選択する
- イベントのカバー写真を変更する(Notionなどほかのプランニングアプリから着想を得た機能)
- 参加者の投票状況を確認する
- 最終的な時間を確定する
- ワンクリックで招待を共有する
いざ、バイブコーディング開始!

私にはエンジニアリングやコンピューターサイエンスのバックグラウンドはなく、コーディング言語についても初歩的な知識しかない。なので、最初に行ったのは、Lovableで使えるバイブコーディング向けのプロンプトを、ChatGPTに生成してもらうことだった。
ChatGPTに入力したプロンプトは次の通りだ:
私と友人たちは、いつどこで会うかについて足並みをそろえるのが苦手だ。この問題を解決するために、Lovable上で「Herdly」というアプリを作りたい。以下の条件を満たす、そのまま入力して使える完全なプロンプトを作成してほしい:
- グループのメンバーが、集まりの候補となる「都合の良い日付」(と時間帯)を入力できる、可愛らしくミニマルなアプリを作ってほしい。
- 各ユーザーが複数の「イベント」を立ち上げて共有できるようにしてほしい。
- 可愛らしいデザインで、絵文字も歓迎。パステルカラーのテーマが望ましい。
Lovableに入力すると…

もう一つ自分に課した条件は、Lovableの無料枠(free bandwidth)の範囲内で、コーディングを終えることだった。こうしたプラットフォームでは、ユーザーに対して、毎日リセットされる少数のクレジットしか提供されていないのだ。
プロンプトを入力すると、Lovableはわずか4分で、私の基本仕様をすべて満たすHerdlyのプロトタイプを生成してくれた。
ただし、修正すべき点はあった。共有リンクが機能しない、アカウントの権限に問題がある、ホストが1日に複数の時間帯を選択できない、といった具合だ。さらに、AIがページのあちこちに散りばめた、跳ねるヒツジの絵文字もあまり気に入らなかった。
修正自体は難しくなかった。だが、初日のクレジットを使い果たしてしまった。2日目、修正項目のリストをまとめて作業を開始すると、Lovableは3分以内にエラーを直してくれた。
アプリを公開!

私はこのスケジュール調整アプリをグループチャットに導入した。最初は反発を受けた。みんな、わざわざウェブアプリに飛んで投票するよりも、Telegramの投票機能のままで済ませたかったのだ。
一方、このアプリに好意的な友人もいた。ヒツジとネコの絵文字がきっかけで参加した友人もいれば、10分以内で全部作ったという話に興味を持った友人もいた。
このアプリがソフトウェア企業の脅威にはならない理由

今年初め、バイブコーディングプラットフォームが急速に台頭したことで「SaaS終末論(AIによって従来のSaaS企業が苦境に立たされる事態)」が取り沙汰され、ソフトウェア株は急落した。
とはいえ、私のウェブアプリはGoogleカレンダーに取って代わることも、次のNotionになることもない。私のようなユーザーがこうしたプラットフォームの無料枠で作って公開する小規模なウェブアプリが、大衆に受け入れられることはおそらくないだろう。また、NotionやAsana(アサナ)のような企業が持つ、他サービスと連携したエコシステムも備えていない。これは、ユーザーにとって明らかな強みであり、セールスポイントでもある。
今回の実験で、AIベースのコーディングによって生活上のいくつかの課題を解決できることが分かった。完成品にも満足している——数分で構築して公開でき、しかも実用に耐えるレベルのものに仕上がったからだ。
あわせて読みたい
Special Feature




























