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Business Insider Japan

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英語力ゼロでマレーシア留学。渡航して分かった「英語力よりも大事なもの」
山本裕介 · 2026-05-15 · via Business Insider Japan
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英語力ゼロでマレーシア留学。渡航して分かった「英語力よりも大事なもの」

山本裕介

東京から軽井沢への家族での移住を経て、現在はマレーシアでの子育てにチャレンジしている山本裕介さん。

マレーシアへの移住を考えたとき、最初に気になるのが英語力。今回は留学と英語力について、前回に続き寄稿してもらいました。

夫婦ともに留学経験はなし

これまで4回にわたり、私たち家族が東京から軽井沢、そしてマレーシアへと移動しながら学んできた「移動型家族の冒険」についてお伝えしてきました。

マレーシアへの教育移住の話をすると、真っ先に聞かれるのが「もともと英語は話せたんですか?」「どうやって学校を選んだんですか?」という質問です。

以前の記事にも書きましたが、我が家は完全なドメスティック家庭で、夫婦ともに留学経験はなく、子どもたちも留学の2年前にフィリピンへの短期家族留学を経験し、その後オンライン英会話を週に1回やっていた程度で、実質「英語ゼロ」からのスタートでした。

今回は、そんな私たちがどのように英語学習を進め、数ある中からどうやって学校を選び、そして入学後にどんな課題に直面したのかをお伝えしたいと思います。

1周回って「昭和スタイルのドリル一本勝負」

渡航を決めてから、さすがにこのままではまずいと渡航の半年前から子どもたちは英語学習をスタートしました。

最初は「まず参考書や教科書で英語の構造を読んで理解してから」「YouTubeなどの動画を見て学んでから」といったアプローチを試みたのですが、ここでいきなり壁にぶち当たります。

それは、今までの学習スタイルが良い意味で座学ベースでなかったことから、机に向かって黙々と教科書を読むのが至難の業だったということです。

加えて私も東京へ出勤する日が多く、妻も飲食の仕事を持っていたため、家でつきっきりで勉強を見ることもできません。

そこで辿り着いたのが、「ひたすらドリルを解く」という昭和スタイルのアプローチでした。

まず大きな書店に行き、英語の参考書コーナーの本を端から端まで中身を確認し、タイプが違うものを複数購入。子どもたちに試してもらい、「自分たちだけで進められる、相性の良いドリル」を選定しました。

最初は本当に基礎的な、幼稚園生が使うようなアルファベットや「Apple」といった単語のつづり練習から始まり、最終的には兄弟二人とも1000ページ以上のドリルを解き切りました。

工夫した点としては、学習内容の取捨選択です。例えば、複雑な完了形などの文法は一旦バッサリと切り捨て、「現地に行って最初に使いそうな実用的なもの」にフォーカスしました。

親の役目は、その取捨選択と、毎晩私が帰宅してから丸つけをし、解説を書き込み、スプレッドシートで進捗を管理すること。最初は嫌がっていた子どもたちも、習慣化してくると文句も減ってきました(笑)。

YouTubeやAIなどを活用する令和スタイルの方が効率が良さそうと思って始めたのですが、試行錯誤の末にまさかのドリルに戻ってきたのは、面白かったです。

「やりたくない」という思いが全開すぎて途中からアルファベットが「呪」という文字になっているドリル(笑)
「やりたくない」という思いが全開すぎて途中からアルファベットが「呪」という文字になっているドリル(笑)
撮影:山本裕介

学校選びの注意点と、ずっこけた入学テスト

英語に関する点で学校選びにおいて最も重視したのは、「英語ゼロでも受け入れてくれるか」、そして「英語補修クラスからレギュラークラスへの移行がスムーズか」という点でした。

学校によっては、英語補修クラス(English Supportクラスなど、いろいろな名前で呼ばれます)が1年以上続き、レギュラークラスの生徒とスポーツなどの時間以外は全く別の学校生活を送るケースもあります。それだと学校のメインストリームの授業が受けられなくて面白くないかもしれないなと思い、私たちは「最短3カ月で補修クラスからレギュラークラスに移れる仕組みがある」というインターナショナルスクールを選びました。

いざ出願し、日本の自宅で入学のためのオンラインテストを受けることになった日のことです。 試験の時間に私はどうしても抜けられないオンライン会議がありました。

私は洗面所で会議をし、長男は寝室、次男はリビングとそれぞれ別の部屋で試験を受けていました。試験後次男に「どうだった?」と聞くと、「結構できたよ!」と明るい返事。

「どんな感じだった〜?」と画面を覗き込んで、私は絶句しました。試験を受けていたPCのブラウザ設定で「Google翻訳」がデフォルトでオンになっており、なんとすべて日本語に翻訳された状態でテストを受けていたのです。

「き、きみ……日本語で試験受けてるやないか!」

おそるおそる学校のアドミッション担当に事情を伝えると、「まあ、いいんじゃないですかね」という、マレーシアらしい(?)おおらかなお返事。親としては毎晩のドリルの丸つけは何だったんだと壮大にずっこけましたが、結果的に無事入学許可をもらうことができました。

肝は「子どもの認知特性との相性」を見抜くこと

少し細かい話になりますが、子どもたちの英語学習をサポートしていて発見があったのが、「兄弟によって同じ学習をして同じような正答率であっても、アプローチが全く異なる」ということでした。

具体的に言うと、長男は耳が良いため、リスニングとスピーキングが得意で流暢な英語を高速で話します。「耳と口」で英語をどんどん吸収していけるものの、逆に単語のスペルミスや文法のミスが多い。次男は逆で、単語や文法・ライティングなどではほとんど間違えず「目と手」が強いのですが、スピーキングではいまだに日本語的な英語をゆっくりと話します。

この傾向は、渡航前に兄弟で同じようなドリルや単語帳をやっていた頃から、現在に至るまで強い一貫性があります。このことに気づいてから振り返ると、親である自分も「目と手」の方が強いことに改めて思い至りました。

一口に英語学習と言っても、そして同じような成績をとっていても、実は問題を解いているアプローチが異なる。この認知特性をうまく活用し、それぞれの子どもの個性に合わせた学習方法をサポートすることが、よりスムーズな外国語習得のポイントだと身をもって学びました。

少し専門的にマクロで第二言語習得について知りたい人はこちらの書籍に学術的なポイントが紹介されています。
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いざ入学。わずか2週間で告げられた「予想外の展開」

そんな紆余曲折がありながらも、英語学習を始めて半年後に無事マレーシアに渡航し、いよいよ学校生活がスタートしました。 最初は当然「何を言っているか分からない、授業についていけない」と苦労していましたが、1週間もすると少しずつ環境に慣れ、「思ったより良い感じかもしれない、まずはこの補修クラスで3カ月くらい英語をしっかりやれるから安心」と親としても胸をなで下ろしていました。

しかし、ここから予想外のことが起こります。 入学から2週間が経った金曜日、学校から連絡がありました。「リーディングや理解力が基準に達しているから、来週からレギュラークラスに移ってもらいます」という急な通達でした。

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