- BUSINESS INSIDER
- ビジネス
- 750億ドルを調達したばかりのスペースXが社債発行に動いた理由。今後5年間で4000億ドル追加調達も
連載
ビッグテックの動向

イーロン・マスク氏率いる宇宙・人工知能開発大手スペースX(SpaceX)が新規株式公開(IPO)に引き続き、社債発行を開始したことが話題を呼んでいます。
なぜ話題か。もちろん、それはIPOを通じて史上最大の750億ドルという巨額調達に成功したばかりなのに、もっと資金が必要なの?という誰もが抱くであろう疑問の答えを知りたいからであり、仮にさらなる調達に合理性があるとして、それが(ここ数営業日不調が続く)株価に影響を与えないか不安だからです。
米国編集部エグゼクティブエディターのジョー・チョッリ記者による分析をお届けします。
それでも全く足りない
スペースXは6月22日、社債発行を開始することを発表しました。つなぎ融資の借り換えに充てるため、少なくとも200億ドルの調達を目指していると、ブルームバーグ(Bloomberg)が先週伝えていました。
米証券取引委員会(SEC)が開示した臨時報告書(8-K)の記載によれば、スペースXは6月19日時点で約1008億ドルの現金および現金同等物を保有しているとのこと。1週間前に市場最大の新規株式公開(IPO)を成功させ、750億ドルを調達したばかりなので、さもありなん。
今回の社債発行にはいくつもの疑問が付きまといます。
現金1000億ドルが手元にあるのに、なぜ追加資金が必要なのか?
端的に答えるなら、今年初めに銀行団から借り入れた約200億ドルのブリッジローン(つなぎ融資)を返済し、借り換えるためです。スペースXに限らず、買収や上場を完了した企業が調達資金の計上などを経てバランスシートを確定させた上で、より有利な条件で長期資金への借り換えを実施するケースはよくあります。
ただ、おそらく理由はもう一つあって、各社ともAI開発を進める中で設備投資に充てる資金がいくらあっても足りないという現実は、今回の判断の背後に間違いなくあるでしょう。


























