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- 日本はフロリダと同じ構造。日本発・宇宙ビジネスで目指すべき“ロケット”ではなく“この3つの領域”
連載
入山章栄の 経営理論でイシューを語ろう

今週も、早稲田大学ビジネススクールの入山章栄先生が経営理論を思考の軸にしてイシューを語ります。参考にするのは先生の著書『世界標準の経営理論』。ただし、本連載はこの本がなくても平易に読み通せます。
世界中の企業が参入する宇宙ビジネスで、日本が存在感を示すにはどうすればいいでしょうか。入山先生は「日本はロケット製造などにものすごく強みがあるわけではない。でも、『宇宙に行って何をするか』というフェーズでは、大きなチャンスがある」と解説します。
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宇宙ビジネス活況、日本の勝ち筋はロケットではない

日本政府が、宇宙ビジネスを2030年代前半には市場規模を8兆円と、2020年比で倍増する目標を掲げ、国策として推進しています。実際、次世代の宇宙開発を見据えて、異業種からの参入なども進んでいます。
一方で、アメリカや、私が今いるスペインでは宇宙ビジネスはスタートアップが強い印象ですが、日本は大企業主導という立ち位置の違いが気になりました。
宇宙ビジネスと一言でいっても、ロケット・衛星・インフラ・データなどいくつかの産業がありますが、日本は、この領域で存在感を示すことはできるのでしょうか?
まず、世界的に宇宙ビジネスが活況になっているのは、ロケット打ち上げのコストが劇的に下がっているからです。背景には、イーロンマスク率いるSpaceX(スペースX) がロケットの打ち上げコストを劇的に下げたので、結果として大量に打ち上げが行われて技術が進化したことがあります。
一方、日本の宇宙ビジネスにはいくつかの課題があります。まず、国家として宇宙ビジネス関連の予算が少ない。第二に、スタートアップについては、一部の注目企業は資金調達ができていますが、簡単に黒字化できる領域ではありませんから資金調達も難しい。
宇宙ビジネス領域はディープテックでお金と時間がかかるし、取引先も限られます。例えば、世界中の衛星スタートアップの主要な取引先として、巨大航空機メーカーで宇宙産業にも関心が強いエアバスがあります。そのためエアバスの本社があるフランスのトゥールーズ周辺に世界中から衛星スタートアップが集まり、宇宙ビジネスのエコシステムができています。
日本企業の多くは、こうしたエコシステムに十分に入り込めていません。また日本全体が特にロケット製造にすごく強いというわけではないのが現状です。ボーイングやエアバスのような航空機メーカーもないし、SpaceXのような企業もまだありませんから。
とはいえ、日本にチャンスがないわけでもない。例えば大手企業なら、ロケット衛星を作るための技術力でいうと、IHIや三菱電機が強い。ロケットの推進力には内燃機の力が必要ですから、ホンダにも期待したいですね。
日本発、宇宙スタートアップの共通点

日本の宇宙ビジネスに勝ち筋はあるのでしょうか?
そうですね、ロケットの打ち上げが活発になり、「宇宙に行ける時代」が見えてきていますから、特に「実際に宇宙に行って、そこで何をするか」というフェーズでは、日本にもチャンスがあると僕は思います。



























