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- Z世代はいま「会ったこともない人からの手紙」に毎月課金している

- ドゥームスクロール(不幸なニュースをスマホでダラダラ見続けること)に疲れた若者たちは、アナログな趣味を求め始めている。
- 愛情を込めた手紙を受け取るために、スネール(「かたつむり」の意)メール・クラブを購読する人が増えている。
- 登録者たちは、わずか10ドルほどで、これらのクラブが生活に遊び心やつながりをもたらしてくれると語る。
毎月、ティーガン・フランツ(28)は自宅の郵便受けにカラフルな封筒が届くまでの日数をカウントダウンしている。

先月届いたのは、赤い封筒だった。中には手書きの手紙、ギリシャ神話の女神アルテミスが描かれたタロットカード、自家製のエッセンシャルオイルで香り付けされたカード、毒キノコのステッカー、そしてヴィンテージのスクラップブック風に美しくデコレーションされた工作キットが入っていた。キットには、「内なる子ども」のためのギフトとある。スマホやSNSのノイズ、日々の仕事に追われて忘れてしまった、子どもの頃の純粋なワクワク感や創造性を取り戻すためのギフトということだ。
この奇妙な赤い封筒は、スピリチュアルなウェルネスをテーマにした月刊スネールメール・クラブ「Raindrops on Roses(バラに落ちる雨つぶ)」によるものだ。サービスを立ち上げたのは、メルボルンを拠点とする元フィットネスインフルエンサーのマダリン・ジョルジェッタ(37)。フランツはその会員だ。購読には毎月11.5ドル(約1800円)かかる。
急成長中のスネールメール・クラブ
ジョルジェッタが運営するような、あえてオフラインにこだわるスネールメール・クラブは急成長している。登録者は月額約10ドルを支払い、料理から詩、ファンタジーの世界まで、送り手が選んだテーマに沿った郵便物を受け取る。通常、手紙には日記を書くためのお題や、オリジナルのアートプリントなど、楽しい紙のアメニティ(おまけ)が同封されている。
グーグルトレンドのデータによると、過去12カ月間でスネールメール・クラブの検索数は700%増加した。また、ピンタレスト(Pinterest)がBusiness Insiderに提供したデータによると、同期間に「snail mail ideas(スネールメールのアイデア)」の検索数が245%、「letter ideas(手紙のアイデア)」が125%急増したという。
「毎月サプライズがあるので、本当にワクワクします」とフランツは語る。
「実際、ものすごく楽しいんですよ。ワクワクするような郵便物なんて、普段は滅多に届かないから。バースデーカードでさえ、今や絶滅してしまいました。みんなスマホでメッセージを送るだけだから」
フランツは、手作りの品が手元に届くという「物理的な体験」を好んでいる。以前よく読んでいた、すぐに忘れてしまうようなデジタルのセルフケアコンテンツよりも、ずっと意味があるように感じられるという。
「マディ(マダリンの愛称)はスネールメールクラブに本当に素晴らしい情熱を注いでくれていて、ちょっとしたラブレターのようです」とフランツは付け加えた。
同じく、マダリンのメールクラブを購読しているアシュリー・ウェバー(25)は、手紙が届くのを待つ間のワクワク感が高まっていくのを楽しんでいる。SNSで他の会員たちが封筒を開封する動画を見ることで、コミュニティの一員であると感じられるという。
「みんな楽しんでいて、小さなつながりや共通点を持てることがとても嬉しいんです。即日配送やインスタントダウンロードが当たり前の世界で、ペースを落として、本当にオーセンティックなものに対してワクワクできるのは、どこか新鮮な体験です」
このトレンドに出会うきっかけはオンラインであることがほとんどだ。同時に、Business Insiderの取材に応じたZ世代やミレニアル世代のスネールメール登録者は、これらのクラブが、人間味がなく中身のない「ブレインロット(脳を腐らせるような低俗なネットコンテンツ)」で溢れかえるSNSのタイムラインから離れる休息の場になっていると話す。
つまるところ、スネールメールクラブもまた、紙の本での読書や編み物などの「アナログ」な趣味を始めたり、ガラケー(フリップフォン)をあえて使ったりするような、オフラインの時間や人とのつながりを感じようとする、若者たちの大きなムーブメントの一つなのだ。

ジョルジェッタはかつてInstagramで100万人のフォロワーを抱え、ダウンロード可能なワークアウトガイドを販売していたが、最終的にそれが人間味を欠くものだと感じるようになった。「常にコンテンツを発信し続けているだけで、誰とも本当にはつながっていないように感じていました」と彼女は言う。彼女が始めたスネールメール・クラブの会員数は現在約150人ほどだが、彼女にとってはこちらの方がはるかに親密で、クリエイティブな満足感をもたらしてくれている。
「会員リストを見ると、『わあ、この人の名前を知っている』『この人の手元に毎月これが届けられているんだ』と実感できるんです。とてもパーソナルに感じられます」
ジョルジェッタ自身もアナログをテーマにしたアート系のスネールメール・クラブに入会している。
オフラインのアクティビティや趣味がトレンドに

「今の時代、人々は自分の生活の中で、実際に手を動かすアクティビティや趣味のつながりを本当に求めていると思います」と、テネシー州ノックスビルを拠点とするアーティストで衣装デザイナーのケイリン・マリー・ウィリアムズ(29)は話す。
ウィリアムズはファッション史をテーマにしたレタークラブ「スウォッチド・インク・プリント・クラブ(Swatched Ink Print Club)」を立ち上げた。月額8ドルで、550人の会員がいる。19世紀初頭のイギリスやルネサンスなど、特定のファッションの時代をテーマにした郵便物を送る。中には、当時の刺繍のステッチを再現するためのハンドメイドのガイド、服を身にまとった女性モデルのイラスト、およびその作品に関するウィリアムズからの手紙が同封されている。
ウィリアムズによると、会員の多くは20代から40代の女性アーティストやクラフト愛好家だが、手芸の経験は全くないものの手触りを感じられる新しいスキルを学ぶことにワクワクしている人たちもいるという。

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