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動画文化で高まる「極太フォント」需要。アドビが新書体「ネオクロ」を開発する理由

Photoshopなどのクリエイティブアプリを展開するアドビは4月10日、同社が制定した「フォントの日」(日本記念日協会認定済み)に合わせ、フォントサービス「Adobe Fonts」のカタログ拡充を発表した。
今回、Adobe Fontsには56書体が追加され、日本語フォントのラインアップが1100書体を超えたことも明らかにした。
追加された新フォントはいずれも外部パートナーが提供するものだが、アドビ自身も今後Adobe Fontsを通じて提供予定の新しい日本語フォント「ネオクロ」の開発も発表した。
アドビはこれまでもオリジナルの日本語フォントを開発してきたが、ネオクロには特殊な特徴がある。どのような市場の需要に応える書体なのか、アドビでタイプフェイスデザイナーを務める吉田大成氏に聞いた。
極太に特化した設計と裏で活躍する技術

ネオクロは、同社のオリジナルフォントシリーズの中では最も太い書体だ。JIS第1・第2水準に人名漢字を加えた約7000字を収録予定になっている。
デザイン上の最大の特徴は、横線や縦線の断面がふんわりと丸みを帯びた柔らかい形状にある。角が落ちた可愛らしいフォルムになっている。
丸みを帯びたフォントというと「ポップ体」のような、やや視認性の低い書体をイメージしがちだが、ネオクロは丸みを帯びつつも、芯の通った印象を受ける。

これは主に「漢字には横線が多い」(吉田氏)という日本語の特徴を鑑みた工夫だ。また、払いの部分は均等な太さではなく、明朝体のように先端が細くなっており「ゴシック体と明朝体の中間的な表情を持つ」と吉田氏は解説した。
デザイン以外にもネオクロにはおもしろい特徴がある。それは字幅を縦横それぞれ半分まで圧縮できる点だ。
字幅の圧縮はネオクロの中では、ひらがな/カタカナとアルファベットや数字などの欧文が対象となる。漢字は圧縮されず、作文用紙の正方形マスに収まるような形だ。
こうした機能により、横組み時ではフォントは縦長に、縦組時には横長に変化することが可能。視認性は保ちつつ、独特のリズム感を持った文字組となる。
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