- BUSINESS INSIDER
- ビジネス
- 孫正義氏、イーロン・マスク氏の宇宙AIデータセンター構想に疑問を呈する…「何の意味があるのか?」

- ソフトバンク創業者の孫正義氏が、6月23日の株主総会で、宇宙空間にAIデータセンターを設置するという構想に異議を唱えた。
- 潜在的なメリットが運用コストを上回らないとの考えからだ。
- データセンターの宇宙設置構想については、イーロン・マスク氏が最も積極的な支持者の一人として知られている。
ソフトバンクの会長兼社長である孫正義氏は、AI(人工知能)を支える未来のインフラが宇宙空間にあるとは考えていないようだ。
6月23日に開催された同社の年次株主総会で、孫氏は、イーロン・マスク(Elon Musk)氏が提唱する宇宙空間へのAIデータセンター設置構想の経済的合理性に疑問を呈した。
「何の意味があるのか?宇宙にAIデータセンターを建設することの利点は何か?」と孫氏は株主からの質問に答える形で述べ、電力コストの低減だけでは軌道上でデータセンターを運用する複雑さを正当化できないと主張した。
孫氏はAIインフラの運用コストに占める電力の割合は約7%に過ぎず、AIモデルの実行・学習に必要なチップやその他の費用が残りの93%を占めると説明した。
また、電力コストの削減によって得られる利益は、宇宙空間でデータセンターを運用することで発生する追加の保守費用やネットワーク費用、通信遅延に関連するコストによって相殺されるとの見方を示した。
さらに、宇宙空間に設置するAIインフラの経済的・技術的なトレードオフを見極めるには何年もかかる可能性があると指摘した。その一方で、ソフトバンクはAIブームの最前線に立つことを目指していると述べた。
「勝者が決まるのは今後数年先のことだ。したがって、AI関連ビジネスとしてどうなるのか、まったく見通しの立っていない宇宙空間に注力するよりも、もっと近い将来を見据えた視点で取り組みたい。そして、AI関連のあらゆる事業において先行者になりたいと考えている」
孫氏は宇宙空間のデータセンター構想を批判する一方で、その前置きとして、世界一の富豪であるマスク氏を先駆的な起業家として称えた。スペースX(SpaceX )とテスラ(Tesla)のCEOであるマスク氏は、AIにより急増するエネルギー需要への解決策として、データセンターを軌道上に設置するという構想を推進している。
2026年初め、スペースXは「軌道上のデータセンターとして機能する100万基の衛星コンステレーション」の構築を目指すと表明し、その構想を実現するためのエンジニアの採用を開始したと発表した。

























