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- スペースX株の本当の試練は、これから始まる――。ロックアップ・カレンダーについて知っておきたいすべてのこと

- スペースX(SpaceX)の株式は金曜日(12日・米時間)、初日の公開取引で急騰した。
- だが、投資家はロックアップ・カレンダーの影響を見落としている可能性があると、あるマーケットの専門家はBusiness Insiderに語る。
- スペースX株の大半は、IPO後も初期投資家によってロックアップされているのだ。
スペースX(SpaceX)は、正式に上場企業となった。
史上最大のIPOとして歴史に名を刻んだスペースXの株式は金曜日(12日・米時間)、初日の公開取引でIPO価格から19%超上昇して引けた。
金曜日は株式にとって歴史的な1日となった。だが、真の試練はロックアップ期間が終了し、初期投資家が保有株を売却できるようになってから訪れる。
プライベートエクイティ会社テッセラ(Tessera)の創業者兼CEOであるチャン・アン(Chan Ahn)氏は、ロックアップ・カレンダーがスペースXの流動性と株式供給プロファイルに果たす重要な役割を投資家は認識すべきだと述べた。
ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)、JPモルガン(JPMorgan)、クレディ・スイス(Credit Suisse)で株式デリバティブ・ストラクチャリング部門の責任者を務めた経歴を持つアン氏は、初期投資家が売却可能になるにつれてスペースXの株式供給が急増する可能性があると警告した。
ロックアップのスケジュールは「今後6カ月間のパフォーマンスを左右する要因」であり、特にIPO当日に割り当てを受けた投資家にとってはそうだと、アン氏はBusiness Insiderに語った。
IPO後もスペースX株の大半は公開取引されていない
スペースXのIPOは歴史的な規模にもかかわらず、公開取引されている株式の割合は、初期投資家や従業員、その他のインサイダーが保有する株式に比べてはるかに小さい。
IPOによって世界初の兆万長者となったイーロン・マスクは、単独で約42%の株式を保有しており、取引開始から1年間はロックアップされる。
取引可能な株式の割合を示す、同社のパブリック・フリーフロートは約4.3%にとどまり、残りの95%超はロックアップ制限下の投資家が保有している。
この株主グループの多くは、今後数カ月以内に新たな売却手段を得ることになる。
スペースXのロックアップ・カレンダー
通常、IPOには180日間のロックアップ期間が設けられており、IPO前の投資家は公開取引開始から約6カ月後に売却が可能となる。これはIPO後の価格形成に一定の安定をもたらすが、株式のロック解除と投資家・インサイダーの売却が重なることで、ボラティリティを高める可能性がある。
スペースXのロック解除カレンダーは、あらかじめ定められたタイムラインとマイルストーンに基づく段階的な解除日を採用しており、通常とは異なる形式となっている。
「公開取引に利用可能なスペースX株の供給量は、8月下旬に約2倍となり、9月末までに約6倍に拡大し、ハロウィンまでに同社の約3分の1に達する見込みだ」とアン氏は記している。

Naomi Buchanan/BI
時間ベースの解除は5回あり、それぞれインサイダー株の約7%がロック解除される。解除時期はIPO日から70日後、90日後、105日後、120日後、135日後に設定されている。
同社の最初の2回の決算発表もロックアップ解除のタイミングとなっており、さらに第1回決算発表前に株価がIPO価格から30%上昇した場合には追加のロック解除が行われる。
残りのインサイダー株(マスク氏の保有分を除く)は、IPOから180日後の12月にロック解除される。
「12月の180日時点までに、スペースXの約58%が取引可能となる。これは6カ月でフロートが約13倍に拡大することを意味する」とアン氏は説明し、「残りの42%はマスク氏が保有しており、同氏は2027年6月までロックアップに同意している」と付け加えた。
段階的なスケジュールにもかかわらず、株式の大部分が利用可能になる時期は短い期間に集中している。「その重要性を十分に理解している人はまだ少ないと思う」とアン氏は述べた。
「ロック解除を段階的に行うこと自体は本当に優れたアイデアだが、その内容を見ると、9月から11月にかけてロック解除が集中している」と同氏は付け加え、これが株価のボラティリティを高める可能性があると指摘した。
ロックアップのタイムラインが重要な理由
一般的に、インサイダーの売却は企業にとって弱気なシグナルとみなされ、追加の売り圧力を招く可能性があるが、スペースXの初期投資家は会社の見通しとは無関係に、構造的な理由から売却可能になり次第、利益を確定させる可能性がある。
「今回のケースでは、一部の従業員と、過去10年間非公開企業に投資してきたすべての投資家が関係している。そのため、ある程度の換金は避けられないし、多くの人がそのように捉えるだろう。これは構造的な問題だ」とアン氏はBusiness Insiderに語った。
アンソロピック(Anthropic)やオープンAI(OpenAI)など大型IPOを準備中の企業と同様に、スペースXも長期間非公開を維持し、上場前に大幅な価値上昇を実現してきた。IPOは投資家にとって利益を確定させる機会を提供する。
資産管理の観点からは、自身の資産の大部分が特定の株式に集中している投資家が、このような機会に分散を試みるのは、当然のことだろう。実際、世界最大級の決済用ステーブルコイン「USDC」を発行する企業サークル(Circle)株は、インサイダー投資家が可能な限り早期に利益を確定させることの重要性を示す教訓的な事例となった。
サークルの株式は、初日の公開取引で約3倍に急騰。上場と同じ月に終値の最高値263.45ドルを記録したが、ロックアップ180日時点では80ドル台まで下落し、IPOから約1年後の現在もその水準付近で推移している。





















