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- YouTubeで学んだ趣味を、私は“副業”に変えた。いまやアート作品で約200万円の年収を得ている

- トリシャ・スー氏は、シンガポールで特別支援学校の教員として働きながら、小さなアート事業を営む。
- 午後6時に仕事を終えると、午後9時から午前3時まで毎日アート制作に取り組む。
- アートは創造性を表現する手段であると同時に、第二の収入源でもある。
本稿は、シンガポール在住の32歳の教員でアーティストでもあるトリシャ・スー(Trisha Soo)氏へのインタビューを編集したエッセイである。
私は10歳の頃からカリグラフィー(西洋書道)を続けている。
YouTubeのチュートリアルで学び始め、友人や家族のためにカードやカリグラフィー作品を作っていた。カリグラフィーは、趣味として、また創造性を表現する手段として始めた。
いまやそれは、大きな経済的支えになっている。ただし、何日も夜更かししなければならないが。

卒業後、特別支援センターでセラピストとして働き、管理職に昇進した。しかし、その職務と業務は非常にストレスが大きかった。
決定的だったのは、朝起きて真っ先にスマートフォンを確認していることに気づいたことだ。朝起きて、その日に鎮火しなければならない「火事」が何なのかを知るのが怖くなり、パニック発作が起きるようになった。
パンデミック後に退職してから1年間、仕事から離れて自分のアートの収益化に挑戦した。ステッカー、カリグラフィーの印刷物、文房具を販売し、さらに結婚式や法人顧客向けにレタリングサービスも提供した。2022年12月、正式にアート事業を立ち上げ、「フーリィ・スクリプティッド(Fully Scripted)」と名付けた。
アート事業に12時間精を出す

私は教職に戻り、とても楽しんでいる。特別支援教員としての日中の仕事を終えた後、夜にアートの副業に取り組んでいる。
週4日、毎日4〜6時間ほど働く。通常は正午ごろに仕事を開始し、午後6時に終える。時給は約40米ドル(約6300円)である。
センターでの仕事を終えると、帰宅して犬の散歩をしてから、日々の活動の後半戦である「フーリィ・スクリプティッド」の作業に取り掛かる。

作業は午後9時ごろから始める。iPadのProcreateで新商品のアイデアをスケッチすることもあれば、法人向けの注文に取り組むこともある。以前はペンと紙で作業していたが、デジタル化して線を描き直すのが難しく、時間もかかったので、現在は、カリグラフィーのライブペインティング注文を除くほぼすべてをProcreateで行っている。
ちょうどある企業から、1週間で手作業の箔押し財布を45個作る注文を受けたばかりだ。一つずつ入念に寸法を測り、何度も文字を書き直し、その後、熱プレスで金箔を布地に圧着しなければならない。

私は一人の静かな時間を大切にしている。だからこそ、他人が眠っている深夜に作業している。ほぼ毎日午前3時までアート作業をする。ただし週末は、シンガポール各地のアートマーケットでブースを出しているのでお休みだ。
アートの仕事は作業時間が長く、始めた頃より白髪も増えた。だが、最初の仕事とは違うストレスを感じている。パソコンに向かって数字や伸び率のグラフを見るかわりに、手を動かし、自分でビジネスをするというストレスである。
2022年にこの副業を始めて以来、ウェブサイトやアートマーケット、会場で作品を販売し、年間で約1万3000ドル(約200万円)を稼いできた。収入はかなり不安定で、売れ行きの鈍い月もある。
試行錯誤と気分の落ち込みは日常茶飯事
副業で最もつらいのは、ビジネスがうまくいくかどうかわからないストレスである。経営者は私一人だけで、ビジネスの手腕があるとも言えない。
新商品を出す時は、まず10点だけ作って試す。最近作ったステッカーブックは、その10点すら売り切れなかった。デザインを見直すべきだったか、あるいはニッチすぎたかのどちらかだろう。
だから、新商品の売り出し方などは手探りで進めている。当たることもあれば外れることもあり、外れたときはかなり落ち込む。
アートをフルタイムの仕事にし、物流や在庫管理チームを雇って、自宅からオフィスへとスタジオを移したいが、まだそこまでは行っていない。

いま副業でアートを始める人には「マーケティングがすべてで、SNSが鍵」というアドバイスを送る。
アルゴリズムは非常に難しく、プラットフォームごとに仕組みも異なる。しかし、習うより慣れよだ。たとえ自分が作ったものが完璧でなくても、怖がらずに投稿しよう。
アーティストは、完璧を求めがちだ。世に出す前に、すべてが最高に見えるようにする。でも、もっと無防備な側面をさらけ出すことも恐れてはならない。
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