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- 【佐藤優】親友は3億5000万円の価値。学生時代に「友達を作る力」をつけよ
連載
佐藤優さん、「はたらく哲学」を教えてください
佐藤優[作家・研究者](構成・高田秀樹、撮影・竹井俊晴、イラスト・iziz、編集・松田祐子)

前回は、会社の人間関係から解放されるためのキーワード、「派閥」の重要性を教えてもらったシマオ。仕事に友情を持ち込まない一見ドライな佐藤優さんだが、私生活での人間関係はどのように築いてきたのだろうか。シマオは、佐藤さんが「友情」というものをどう捉えているのか、興味津々に尋ねるのだった——。

窮地を救ってくれた本当の親友
シマオ:「仕事の目的、目標、好きなことが明確なら、人間関係の問題で何をすべきか答えが出る」という佐藤さんのお話を聞いて、なんとなく心が軽くなりました。僕は心のどこかで会社を学校の延長で考えていたのかもしれません。友達とちょっとケンカしてしまった時とかの気まずさを、そのまま会社でも引きずっていたのかも。
佐藤さん:会社は会社です。周りの人たちはあなたを成長させてくれるけれど、家族でも友達でもありません。あなたはあなたのすべきことに集中する方がいいと思います。
シマオ:そうですよね。ありがとうございます。それはそうと、佐藤さんって友達とかいるんですか?
佐藤さん:数は少ないけれどいます。どうしたんですか、唐突に。
シマオ:すみません(笑)。もちろんいるとは思ったのですが、仕事に関してかなりドライな人間関係だったので、私生活ではどうなのかな、と。
佐藤さん:特に学生時代の友達は、頻繁には会わなくても、会えば昔と変わらない関係に戻れますよね。
シマオ:それは僕にも分かります。地元に帰るとくだらないことで盛り上がったり。
佐藤さん:それは損得なしの学生時代を共有した、という記憶の蓄積があるからです。そんな友達は、どこかアバウトで、いい加減な付き合いであっても、その後の関係性は長く続きます。
シマオ:たしかに昔からの友達にはあまり気を使わないし、「よく思われたい」ってこともないから楽ですよね。もう自分の本性がバレちゃっている感じというか。
佐藤さん:人間として未熟だった時間を共有するということは、その人の心の奥底までさらけ出しながら関係を築いているということです。未熟だからこそ傷つけたり傷ついたりするんですが、迷いながらもお互いに成長していくうちに、その傷は硬いかさぶたとなるんですよ。
シマオ:硬い、かさぶた……。
佐藤さん:これからあなたたちは人生のいろいろな場面で選択を迫られます。時には選択を誤ることもあるでしょう。そんな時に「友人」というものの存在の大きさを感じると思います。
シマオ:先生にもそんな経験が?
佐藤さん:もちろん。42歳の頃、背任と偽計業務妨害の疑いで勾留、逮捕されていた時は、私は人間として間違った選択をする可能性が何度もありました。でもそれをしなかったのは利害を超えた友人がいてくれたおかげだと思っています。

シマオ:自分ひとりでは精神的にきちんと判断ができない状況だったんですね。
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