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- アップル次期CEO人事に賛否。AI時代だからこそ賭けた「原点回帰」は、吉と出るか凶と出るか
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ビッグテックの動向

- ジョン・ターナス氏のアップル次期CEO就任は、同社の方針が再びハードウェア重視に回帰することを意味している。
- アップルは「最高のAIモデル」の開発競争には参入せず、アウトソーシング(他社の技術)を活用する戦略を選んだ。
- アナリストらは今回のCEO交代に対し、投資家の評価が分かれる可能性があると指摘している。
アップル(Apple)は今回の次期CEO人事で、自社が最も得意とする領域に回帰しようとしている。
同社は4月20日、ティム・クック(Tim Cook)氏が9月1日付でCEOを退任すると発表した。後任として指揮を執るのは、ハードウェア・エンジニアリング担当シニアバイスプレジデントのジョン・ターナス(John Ternus)氏だ。
ターナス氏は2001年にアップルに入社して以来、直近ではiPadやAirPodsといった新製品に加え、iPhone、Mac、Apple Watchの新モデル開発を統括してきた。また、全カテゴリーの製品に関するハードウェア・エンジニアリング業務を指揮してきた実績を持つ。
ハードウェアの技術革新が「命運を握る」
ソフトウェア部門のトップではなくハードウェア部門のバイスプレジデントにトップの座を委ねたことは、AI時代のデバイス市場で覇権を握るというアップルの戦略の一環だ、とアナリストは分析している。
中堅投資銀行D.A.ダビッドソン(D.A. Davidson)のテクノロジー担当アナリスト、ギル・ルリア(Gil Luria)氏は20日のCNBCのインタビューで、次のように語った。
「つまり、今後の同社の命運はほとんどハードウェアの技術革新にかかっているということだ。スマートグラスやピンバッジ型のウェアラブルデバイス、折りたたみ式スマートフォン、そしていずれは、開発停止状態のビジョン・プロ(Vision Pro)より安いVR(仮想現実)デバイスも登場するだろう。これまでハードウェア分野で目立った技術革新は起きていないが、それこそがアップルが得意とする領域なのだ」
12月31日締めの四半期(アップルの第1四半期)において、アップルの売上高1438億ドル(約22兆8642億円、1ドル=159円)のうち、ハードウェアの売り上げが約80%を占めた。残る20%は広告、App Store、クラウドサービスの販売によるもので、いずれもクックCEO時代に主要分野と位置づけられ、大きく成長した領域だ。
今回のトップ人事、投資家には「安心材料」
ルリア氏は、今回のトップ人事を同社にとっての「朗報」と評価し、この戦略は投資家にとって「安心材料」となるはずだと語った。彼はAIモデルに投じられている研究開発費と設備投資に触れてこう指摘した。
「アップル基準で見れば、彼らは研究開発費や設備投資に多額の資金を費やしているが、最高峰のAIモデルを追求するアマゾン(Amazon)、マイクロソフト(Microsoft)、グーグル(Google)、メタ(Meta)の巨額投資と比べれば、微々たるものであることは明らかだ」
アップルは自社モデルの開発に投資する代わりに、OpenAIと提携してChatGPTを自社デバイスに組み込み、「Apple Intelligence」として展開する道を選んだ。
「最終的に、覇権を握るAIモデルは2〜3つに絞られ、そのすべてがアップルのデバイス上で動作することになるだろう。なぜなら、消費者の大多数、特にサブスクリプションに進んでお金を払うような層は、アップルのデバイスを使っているからだ」と、ルリア氏は続けた。
「彼はリスクを取るビージョナリーではない」
しかし、中堅証券会社ウェドブッシュ・セキュリティーズ(Wedbush Securities)のアナリスト、ダン・アイブス(Dan Ives)氏は、今回の引き継ぎを投資家が手放しで歓迎するかどうかについては懐疑的だ。
テクノロジー株の強気派として知られるアイブス氏は20日付の投資家向けレポートにこう記している。「クック氏は、クパチーノ(アップルの本社所在地)に色褪せることのない遺産を残して去る。ターナス氏には、就任当初から成果を出すこと、とりわけAI分野での成功に対し、大きなプレッシャーがかかるだろう」。
テクノロジー調査会社ムーア・インサイツ&ストラテジー(Moor Insights & Strategy)のCEO、パトリック・ムーアヘッド(Patrick Moorhead)氏はCNBCの取材に対し、ターナス氏は「リスクを取ることを恐れないビジョナリー(先見の明がある革新者)ではない」と指摘し、こう語った。
「私が期待していること、そしてウォール街が期待すべきことは、無駄のない堅実な業務執行、利益率の管理、段階的な製品のアップデートだ」
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