


























【6月17日 CNS】「下がったよ、下がったよ。今は海運の金枕ドリアンが、1斤あたり20元(約472円)台で買える」。北京新発地卸売市場で、ある果物卸売業者はドリアン価格の変化をこう語った。
ドリアン価格が大きく下がった最も直接的な理由は、輸入量の増加だ。4月中旬以降、タイやマレーシアなど東南アジア諸国のドリアンが出荷のピークを迎え、中国のドリアン輸入量も前年同期比で大きく増えた。1月1日から4月26日までに、中国ラオス鉄道が輸送した東南アジア産輸入ドリアンは累計5万300トンに達し、前年同期比94.2%増となった。卸売業者は、入港量がさらに増えれば、来月にはドリアン価格が一段と下がる可能性があると見ている。
長い目で見ると、ドリアン価格はここ数年、下落傾向が続いている。かつて「高級フルーツ」と呼ばれたドリアンが一般家庭にも広がった背景には、三つの要因がある。一つ目は、供給元の多様化だ。かつて中国のドリアン輸入市場は、タイがほぼ独占していた。だが現在では、ベトナム、フィリピン、マレーシア、カンボジア、ラオスも生鮮ドリアンの中国向け輸出を認められている。供給元が増えたことで、価格形成の仕組みが根本から変わり、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国も中国消費市場の恩恵を分かち合えるようになった。
二つ目は、インフラの相互接続だ。中国は果物消費大国であり、毎年大量の果物を輸入している。しかし以前は、輸送の制約により熱帯果物の輸入価格は高止まりしていた。タイ産ドリアンを例にすると、かつて中国内陸部へ運ぶには海運や長距離トラック輸送に頼ることが多く、輸送時間が長く、損耗率も高かった。
近年は、中国ラオス鉄道の全線鉄道冷蔵輸送の後押しにより、タイ産金枕ドリアンの小売価格は10年前と比べて3割以上下がった。現在、中国ラオス鉄道の「瀾湄快線」国際冷蔵列車は、通常期の1日2本から繁忙期には1日6本に増便され、ドリアンは26時間で昆明に直行し、48時間以内に中国全土30以上の都市へ届けられる。今年、中国ラオス鉄道による熱帯果物輸送量は20万トンを突破し、前年同期比で約20%増える見込みだ。さらに、航空貨物網の拡充により、「マレーシアの果樹園から中国の食卓まで36時間」という輸送も現実になっている。
三つ目は、通関効率の向上だ。最近、1248トンのタイ産ドリアンを積んだ外国籍貨物船が広州南沙港で「待ち時間ゼロ」の通関を実現し、最短2時間で果物卸売市場に入ることができた。南沙港は長年、中国最大の海運ドリアン輸入口となっており、南沙出入国辺防検査ステーションは「接岸後すぐ作業、検査待ち時間ゼロ」を実現している。税関や海事部門などとも連携し、AI識別や5G技術を使ったスマート通関によって、船舶の港湾滞在時間をさらに短縮している。
中国最大の陸路ドリアン輸入口である磨憨鉄道口岸でも、5Gと北斗衛星測位システムを活用し、ドリアンの通関時間を4時間から15分に短縮した。通関効率の全面的な向上はコスト削減につながり、ドリアン価格の下落を後押ししている。こうした要因が重なり合うことで、互恵の構図がはっきり見えてくる。中国の消費者の「果物かご」はますます豊かになり、価格も手頃になっている。一方、遠く離れた産地の農家は、生産量が増えても売れ残りを心配する必要が少なくなり、収入増という確かな恩恵を受けている。
双方向で支え合う「甘いルート」は、すでに形を成している。ドリアン値下がりの物語には、二つの流れがある。一つは、目に見える生産量の増加、物流の高速化、通関の効率化、市場競争だ。もう一つは、開放の力である。インフラの「ハード面の接続」から、制度や基準の「ソフト面の接続」まで、中国とASEANの貿易障壁は一つずつ取り払われ、その開放の恩恵が、最も身近な形で一般消費者に届いている。
一つのドリアンの旅は、開かれ、つながり、共に利益を分かち合う地域共同体の台頭を物語っている。(c)CNS-三里河中国経済観察/JCM/AFPBB News
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