






















【5月23日 AFP】ドイツ人女性クラウディア・ブトケさん(59)が、長年にわたり当時のパートナーに薬物で昏睡状態にされた上でレイプされ、その場面を撮影されていたと告訴した。ドイツのニュース週刊誌シュピーゲルが22日、報じた。
ブトケさんは同誌に対し、自身が受けていたとされる性的虐待について知った後、5年の公訴時効が成立し大半は起訴できないと告げられ、2度目の激震に見舞われたと語った。
だが、この事件を担当するハンブルク検察庁はAFPに対し、まだ起訴可能な余罪がないかを確認するため、捜査を再開すると述べた。
シュピーゲルはこの事件を、見知らぬ男数十人を募って当時妻だったジゼル・ペリコさん薬物で昏睡状態にしてレイプさせたとして2024年12月に加重レイプ罪で拘禁20年を言い渡されたフランス人のドミニク・ペリコ受刑者の事件になぞらえている。ジゼルさんは一切妥協のない公開証言と勇敢さで世界的な称賛を集めた。
北部ハンブルク在住の作家であるブトケさんは同誌に対し、警察がノートパソコンに保存された性的虐待の動画を発見して連絡してきた昨年6月まで、自身が性的虐待を受けていたことに全く気付かなかったと語った。
ブトケさんがレイプされている動画が計67本見つかっており、16年間にわたって撮影されたとみられている。
特に衝撃的な事例として、ブトケさんは野球のバットを肛門に挿入されるという性的虐待も受けていたとされる。
ブトケさんは「それが最初の激震だった」と語り、自身が性的虐待を受けていたことに「全く気付かなかった」と付け加えた。
最も新しい動画でも2021年のもので、薬物の投与や性暴力を証明できるような物的証拠は他に残されていない。
■法改正の穴?
ブトケさんはシュピーゲルに対し、昨年11月に当局が5年の公訴時効を理由に67件中65件の捜査を打ち切ったことを知らされ、2度目の激震に見舞われたと語った。
追及可能とされたのは、2021年の性的虐待1件と、野球のバットを使ったレイプとされる1件の計2件のみだった。後者は「危険な道具」の使用を伴い、「例外的な状況下」で行われたためだという。
ブトケさんは同誌に対し、「私に対する性加害の大部分が法的に罪に問われないなんで、到底受け入れられない」と訴えた。
ハンブルク検察庁は22日、AFPに対し、「継続的な捜査を通じて事実関係の解明を進める」方針を明らかにした。
AFPはブトケさんの弁護士にコメントを求めたが、現時点で回答は得られていない。
シュピーゲルによると、ブトケさんの元パートナーの弁護士は、依頼人の守秘義務を理由にコメントしなかったという。
ドイツでは2016年まで、レイプ罪の公訴時効は20年だった。
だがシュピーゲルによると、性犯罪法を厳格化する法改正の際の見落としにより、結果的に公訴時効が短縮されてしまったのだという。
この法改正は、西部ケルンで大みそかに起きた一連の性的暴行事件などを契機にアンゲラ・メルケル元首相の政権下で可決された。
ブトケさんの弁護士は同誌に対し、現在の法的状況は「理不尽だ」と指摘した。
ハンブルク州のアンナ・ガリーナ法相はAFPに対し、特定の重大な性犯罪における公訴時効の延長に向けて取り組む意向を示した。
ガリーナ氏は22日、「恐怖、恥ずかしさ、あるいはトラウマのため、すべての被害者がすぐにこうした犯罪の被害届を出せるわけではない」と述べ、多くの被害者はかなり後になってから名乗り出ると説明した。
シュピーゲルによると、ドイツの連邦司法省も現在、性犯罪に関して「公訴時効の変更」が必要かどうかを検討している。(c)AFP
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